セビージャ指揮官、悪性癌との闘病をハーフタイム中に告白…「君たちには魂でプレーしてほしい」

2017年11月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

クラブは信頼を強調!「我々は全面的にサポートする」

闘病中であることを告白してチームを奮起させたベリッソ。その魂の采配に賛辞を贈りたい。 (C) Getty Images

 衝撃的な事実がクラブから公表された。セビージャのアルゼンチン人指揮官エドゥアルド・ベリッソが悪性の前立腺癌を患ったというのだ――。
 
 現地時間11月21日に行なわれたチャンピオンズ・リーグのグループステージ第5節、本拠地にリバプールを迎え入れたセビージャは、前半に3点を失いながらも、51分と60分にウィサム・ベン・ヤーデルがネットを揺らして1点差に詰め寄ると、93分にギド・ピサーロが値千金の同点弾を挙げ、劇的な試合を演じていた。
 
 そんなドラマチックな試合の後だっただけにベリッソが癌を患ったという知らせは驚きでしかなかった。しかし、その事実がチームの奮起に繋がった。英紙『Independent』によれば、ハーフタイム中にアルゼンチン人指揮官は自ら癌を告白したという。
 
 同紙によれば、ベリッソは、「君たちには魂でプレーしてほしい」と話して癌と闘病中であると告白。諦めムードが漂っていたロッカールームの雰囲気を一変させたという。
 
 まだベリッソの状況について公表がされていなかった試合後、チームの司令塔で、ベリッソの同胞であるエベル・バネガは、「彼はチームにとって最も重要な存在だ。僕らは彼とずっと一緒にいる」と語った。
 
 セビージャはベリッソに対する今後の対応について次のように綴っている。バネガも口にしたようにチームは指揮官と共に進むことを明言した。

「近いうちにどのような治療法を行なうかを決定する。ただ、我々、セビージャは彼がコーチで居続けることを望んでいる。そのために全面的なサポートをしていくつもりだ」
 
 昨シーズン、そのアグレッシブなスタイルでセルタをヨーロッパリーグ4強に導き、その手腕が評価されて今シーズンからセビージャの監督に就任したベリッソ。豊富なアイデアを持つ新進気鋭の指揮官だけに早期回復を祈りたい。Animo!(スペイン語で頑張れの意)
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