「僕のW杯出場枠を彼に譲りたいくらいだ」ラキティッチの心温まる発言にブッフォンは…

2017年11月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

「クロアチア代表のMFとしてプレーするのは…」

チームメイトだけでなく対戦相手からもリスペクトされるブッフォン。ラキティッチのツイートに「感謝する」と返していた。(C)Getty Images

 世界的な守護神がワールドカップ(W杯)という大舞台、それも栄光のキャリアを締めくくる最後のステージに立てないという事実に、心を痛めているサッカーファンは少なくない。バルセロナのクロアチア代表MFイバン・ラキティッチも、そのひとりのようだ。

 スウェーデンとのプレーオフに敗れ、イタリアが60年ぶりにW杯出場を逃したことで、ジャンルイジ・ブッフォンは前人未到の「6大会連続W杯参戦」という偉業を達成できなかった。W杯を引退への花道と考えていたイタリアの守護神は、ロシアに足を踏み入れることなく、代表キャリアにピリオドを打つことになったのだ。

 現地時間11月22日のチャンピオンズ・リーグ(CL)で、ブッフォン擁するユベントスと対戦するラキティッチは、「僕の出場枠を彼に譲りたいくらいだ」と明かした。イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』が伝えている。

「ブッフォンは僕らに多くのものを与えてくれた。彼は唯一無二の存在。彼が泣いているのを見て、励ましたいと思った。彼のような選手が最後のW杯に出場するチャンスを得られないなんて、残念でならない。彼はW杯を戦うにふさわしい人だ」

 翌日にチャンピオンズ・リーグで対戦する相手からの思わぬ申し出に、ブッフォンはツイッターで「GKとしてならプレーできるかもしれないけど、君の代わりにクロアチア代表のMFとしてプレーするのは、あまり良いアイディアではないんじゃないかな(笑)」とジョークを交えつつ、ラキティッチに感謝した。

「冗談はさておき、君の言葉は素晴らしいプレゼントだった。感謝するよ。(ブッフォンとユニホームを交換したいとコメントしていた)ジョルディ・アルバにも感謝する。僕のユニホームは君のものだ」

 イタリアはトリノで22日夜に開催されるユベントス対バルセロナ。イタリアとスペインの両雄の対決がどのような結末を迎えようとも、試合後にはリスペクトを欠かさない一流選手たちが、お互いを讃え合う姿を見ることができそうだ。
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