【選手権予選】プロ注目の高校No.1ストライカー安藤瑞季が語る選手権への決意

2017年11月13日 吉田太郎

様々な経験を積み、逞しさを増していざ選手権の舞台へ

決勝は無得点に終わったが、稀代のゴールゲッターは選手権での活躍を期す。写真:吉田太郎

「選手権は小さい頃からの夢。あの大舞台で戦うことに対する自分のモチベーションは凄いものだと思うので、そこで自分の力をちゃんと出して、チームのために貢献できる選手になります。このみんなとやれるのは、あと数か月。このかけがえのない仲間が大事なものになると思うので、そういう仲間みんなと一緒に、『気持ちいいなと思うくらい』大きなモノを成し遂げたい」
 
 長崎県予選決勝直後、今冬の全国高校サッカー選手権で最も注目を集めるであろうストライカー、安藤瑞季は意気込みをこう口にした。今年はU-19代表の一員として臨んだトゥーロン国際大会(フランス)や、8日までU-18代表として出場していたU-19アジア選手権予選(モンゴル)でもゴール。国際試合で結果を残してきた注目FWは夢の舞台で「大きなモノ」を成し遂げることしか考えていない。
 
 夏のインターハイは優勝校の流経大柏に準々決勝で敗戦。安藤の3試合連続となるゴールで先制したものの、チームはミスもあって逆転負けを喫した。それでも、「点が取れないから負けた。攻撃力がないから負けたと思っている」と敗因の矛先を自らに向ける安藤は自らに過信することなく、日頃から周囲とのコンビネーションを高めることを意識し、求めてきたという。
 
 名将・小嶺忠敏監督も「キレがあった」というほどコンディションも選手権予選に向けて高まり、同大会は準決勝で2ゴールを決めるなど6得点で得点王。だが、気温差30度のモンゴルから帰国直後で迎えた12日の決勝戦(対長崎日大)ではターンからの鋭い突破、シュートなどで存在感を示したものの、環境の違いや疲労のためか身体が思うように動かず。無得点に終わり、悔しさを滲ませていた。

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 本人は自らに対して厳しく、「まだまだ」という言葉を繰り返す。だが、チームメートたちは彼のこの1年間の成長を肌で感じていた。安藤同様に注目FWの荒木駿太は「パスの使い方だったり身体の使い方、ターンだったりが1年生の時よりも格段に上手くなっている。自分も刺激を受けているので、瑞季に負けないように自分も頑張りたいと思っています」と語り、この決勝戦で決勝点を決めた主将のDF田中純平も「代表に行って毎回刺激を受けているみたいで成長している。自分たちがそれについて行けていないのが申し訳ない。それでもチームのためにやってくれていることが、チームの得点に繋がっていると思います」と感謝。向上心が高く、どんどん成長している安藤の存在が日本一を目指すチームを高めていることは間違いなさそうだ。

次ページ田川亨介、伊藤洋輝などの代表組からもエールを受け、目指すは日本一のみ。

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