代表クラスも脱帽するクオリティ。柿谷、清武、山口の川崎評とC大阪の勝因

2017年11月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

「持たせていた? 持たれていたんです」(柿谷)/「選手の位置取り、間を取る感覚は掴みづらい」(清武)

決勝でも高いボールポゼッションをベースにチャンスを作り出した川崎。その攻撃の質の高さは敵も認めるところだ。写真:田中研治

[ルヴァン杯決勝]C大阪 2-0 川崎/11月4日/埼玉
 
 悲願のクラブ初タイトルを掴んだC大阪だが、開始1分の杉本健勇の先制ゴールの後は、川崎に押し込まれる展開が続いた。幾度もゴールに迫られ、ピンチを迎えながらも、なんとか凌ぎ切って、終了間際にカウンターからソウザの一発で勝負あり。C大阪が粘り強さと要所で好機をモノにする試合巧者ぶりを発揮した。
 
 しかし試合後、C大阪の選手たちからは喜びの声とともに、改めて川崎の攻撃の質の高さを認める発言が相次いだ。
 
 キャプテンの柿谷曜一朗は報道陣から「先制点の後は持たせているような展開になったが?」と問われると、「いや持たせているつもりはなかった。持たれていたんです」と明かしている。続けて「あれだけ技術の高い選手たちに共通意識を持ちながらプレーされると、なかなか僕たちのサッカーはできない」と、ゲームを支配され続けた苦しい試合内容を振り返った。
 
 また、清武弘嗣も9月30日の川崎とのアウェー戦で1-5で敗れた試合を思い返しながら、「中はやらせないようにしようと思っていましたけど……」と、攻撃力を警戒しながらも、そのクオリティの高さを次のように語る。
「やっぱりフロンターレの選手の一人ひとりの位置だとか、間を取る感覚というのは、なかなか掴みづらいところがあって。正直崩されているシーンは普通にあったんですけど、最後のシュートミスだったり、というところで少しは運があったかな」
 
 ボランチとして、決勝ではとりわけ守備での貢献が光った日本代表の山口蛍にいたっては、「きつい戦いでしたし、終始相手にボールを握られた」と、劣勢ぶりを率直な言葉で語っている。
 
 ただし、劣勢を強いられながらもC大阪もただ押し込まれていたわけではない。山口が守備面での狙いをこう語っている。
「アウェーの川崎戦では、無駄にというかみんながバラバラに前から行ってしまって、5失点していたので、そういう面で今日は行くところと行かないところの区別がしっかりできた」

次ページ「割り切って下がって守備に専念」(清武)/「カウンターを狙うサッカーに徹した」(山口)

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事