スペイン代表に初招集された元バルサBのテクニシャンとは

2017年11月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

不動のレギュラーとしてラツィオの躍進に貢献。

2年目のラツィオでブレイクしたL・アルベルト。代表定着をめざす。(C)Getty Images

 現地時間3日、11月に行なわれるふたつの親善試合(11日のコスタリカ戦と14日のロシア戦)に臨むスペイン代表メンバー25人が発表された。

 これまでも年齢や実績にとらわれず、その時に好調な選手をチームに組み込んできたジュレン・ロペテギ監督。今年9月には、当時MLSの得点ランキングでトップに立っていた35歳のダビド・ビジャを3年ぶりに呼び戻して周囲を驚かせたが、今回のリストにもサプライズはあった。ラツィオに所属する25歳のMF、ルイス・アルベルトの初招集がそれだ。

 アトレティコ・マドリーのコケ、バルセロナのセルジ・ロベルトがともにハムストリングの負傷で故障離脱中というのが、指揮官に招集を決意させた最大の理由ではあるだろう。ただ、世界的には無名の域を出ないこのL・アルベルト、たしかに代表でのプレーを見てみたいと思わせる選手なのだ。

 セビージャの下部組織で指宿洋史のチームメイトでもあった攻撃的MFが初めて脚光を浴びたのは2012-13シーズン、そのセビージャからのレンタルで入団した2部リーグのバルサBで、主役級の活躍を披露したときだ。

 本職は攻撃的MFながら、バルサBでは3トップの中央や左ウイングとしてプレーし、全42試合のうち38試合に出場。11ゴールはジェラール・デウロフェウ(現バルサ)の18ゴールに次ぐチーム2位の記録で、18アシストはダントツのトップだった。

 この活躍を受けて翌シーズンに移籍したリバプールでは出場機会に恵まれず、その後はレンタル生活が続いたものの、16年夏に現在のラツィオに完全移籍。2年目の今シーズンは11節までの全試合に出場し、3ゴール・6アシストと持ち前の攻撃力を発揮している。

 11節終了時点で首位ナポリに3ポイント差の3位につけるラツィオで、L・アルベルトは不動のレギュラーとしてチームの躍進に貢献。バルサB時代の指揮官エウセビオ・サクリスタン(現レアル・ソシエダ監督)は、「素晴らしいテクニックと創造性、そしてインテリジェンスを備えた選手だった」と述懐する。

 はたしてL・アルベルトは、イスコやアンドレス・イニエスタら絢爛豪華な顔ぶれが揃うスペイン代表の中盤で存在感を放てるのか。注目したいところだ。
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