「途中の記憶があまりない」極限の集中状態だった水沼宏太がトドメの2点目を演出

2017年11月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

一心不乱に勝利を目指した姿勢が、最高の結果に結びついた。

右MFで先発した水沼(16番)は、12キロ近くを走って勝利に貢献した。写真:徳原隆元

[ルヴァンカップ決勝]C大阪2-0川崎/11月4日/埼玉スタジアム2002

 クラブ史上初のタイトルを獲得したルヴァンカップ決勝で、セレッソ大阪の水沼宏太が躍動した。キックオフ直後から精力的にアップダウンを繰り返し、清武弘嗣に次ぐ11.950キロを走破。90分間、攻守にフル稼働して優勝の瞬間をピッチで味わった。
 
 試合後、ミックスゾーンに表われた水沼は、「優勝した先に何が見えるんだろうとみんな言っていましたが、ちょっと騒ぎすぎてあんまり覚えていないです(笑)」と笑顔を見せ、続けて試合を振り返った。
 
「相手にボールを回させている感じでやっていたので、最後のところはボールに寄せたりしてミスを誘えたかと思います。最後に僕たちの良さが出て、カウンターから点を決めて喜びながら試合を終えられたのが、すごい良かったですね」
 
 開始50秒で先制点を手にしたC大阪は、リードを上手く生かして試合を進め、終了間際の90+2分にトドメの2点目を奪った。このゴールをアシストしたのが水沼だ。
 
「後ろのほうから走っていったので、『ソウザ頼む!』って感じで冷静に出せました。自分が打って外して戻るよりは、確実なほうを選ぼうと思いました」
 
 冷静な判断でトドメの2点目を演出したアタッカーは、「この大会はほぼチームの全員が出て、みんながここまでつないでくれたので、最後はそういう戦いができたのかなと。みんなで守ってみんなで攻めて、本当にみんなで勝ち取った優勝」とチームの力を強調。さらに「今までつないでくれたメンバーの想いもしっかり背負って自覚をもって挑もうと話していたので、それが身体を動かしてくれた要因になった」と勝因を明かした。
 
 とはいえ、具体的に自分がどんなプレーをしていたのかは、覚えていないようだ。というのも、「途中の記憶があまりないくらい集中してできた。試合に入り込んで冷静にプレーできました」から。雑念を捨て、一心不乱に勝利を目指した姿勢が、最高の結果に結びついた。
 
 水沼はこの勝利に手応えを得たようで、「決勝でこういう試合ができたのは自信に変わると思うし、次のリーグ戦や天皇杯でまだまだ気の抜けない試合が続くので、今日の優勝をクラブとして自信に代えて慢心せずにやっていきたいと思います」ともコメント。ACL出場圏内を射程に捉えるリーグ戦、そして2冠のかかる天皇杯に向けて気を引き締めていた。

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