大金星献上のR・マドリーに西紙は「優勝は奇跡」と酷評も…イスコは「僕ら死んでない」

2017年10月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

ジダンも巻き返しを誓う。

未だリーガでは1ゴールのみと苦しむエースのC・ロナウド。うなだれるエースに当たりが飛び出せば、チームの勢いは加速していきそうだが…。 (C) Getty Images

 現地時間10月29日のリーガ・エスパニョーラ第10節で、レアル・マドリーは、ジローナに1-2と敗れた。よもやの金星を献上したエル・ブランコ(※R・マドリーの愛称。白い巨人の意)をスペイン紙『マルカ』は、手厳しく批評している。
 
 カタルーニャ州に籍を置くジローナの本拠地で行なわれた一戦は、同州の独立を巡る内政問題から安全面が懸念されるなか、昨シーズン王者が12分にイスコのゴールで先制したものの、54分と58分に立て続けに失点し、逆転負けを喫した。これにより首位バルセロナとの勝点差は8に開き、2位バレンシアにも4差をつけられている。
 
 アウェーでの連勝が13でストップしたR・マドリー。マルカ紙によれば、第10節を終えて勝点20しか挙げられていないのは、2012-13シーズン以来5年ぶりだという。ちなみにジョゼ・モウリーニョ監督(現マンチェスター・ユナイテッド)の3年目だった同シーズンは優勝したバルサに勝点15差をつけられて2位で終わっている。
 
 ファビオ・カペッロ監督(現江蘇蘇寧)が率いた2006-07シーズンも、R・マドリーは開幕から10試合で勝点20だった。しかし、最終的にバルサと勝点で並んで直接対決の成績で優勝したこのシーズンは、10節終了時点で宿敵との勝点差がわずかに3だった。
 
 マルカ紙はこの危機的状況に、「監督を筆頭に全員の責任だ」と指摘。「このR・マドリーがリーガを制したら……それは奇跡だ」と皮肉った。同紙のアンケートでも、1万4000人強のユーザーのうち、約7割強が「優勝できない」と回答している。
 
 だが、もちろん、批判に晒されている選手やスタッフたちは悲観的には考えていない。ジネディーヌ・ジダン監督は試合後に「心配はしていない」と巻き返しを誓っている。
 
「(バルサとは)勝点8差だが、我々は何も変わらない。挽回はできると考えている。我々にも良い時期が訪れるだろうし、ライバルたちも勝点を落としていくはずだ」
 
 また、ジローナ戦で唯一のゴールを決めたイスコも、「R・マドリーが死んだとは言わせない。リーガは長いんだ」と、逆転のチャンスはあると強調し、チームに奮起を促している。
 
「うまくいって勝っているときに自分たちは優れていると言うのは簡単だ。今こそ僕らは真のチームだということを、挽回できるということを示さなければならない。今からシーズンが終わるまでにしっかりと責任を持たないと。このまま続けていてはいけないのは当然だ。僕らはR・マドリーだからね」
 
 この日もノーゴールだった主砲のクリスチアーノ・ロナウドが、リーガでわずか1得点と苦しんでいるR・マドリー。マルカ紙やファンのような厳しい見方が強まるなか、ジダンやイスコが主張するように、チームは奮起することはできるだろうか。
 
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