9戦無敗の快進撃! バレンシアがクラブ記録を9年ぶりに更新

2017年10月25日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

“地獄のロード”をくぐり抜けての記録達成。

守備だけでなく攻撃も機能しはじめたバレンシアは、3年ぶりにリーガの2位に浮上。(C)Rafa HUERTA

 かつての「強いバレンシア」が帰ってきた。

 開幕から9戦無敗(6勝3分け)はクラブ新記録。2008-09シーズンにダビド・ビジャ、ファン・マヌエル・マタ、ダビド・シルバ、ホアキン・サンチェスらを擁するチームが打ち立てた8戦無敗(6勝2分け)のレコードを、9年ぶりに更新したのだ。

 下位チームとの対戦が続いた9年前に対し、今回は強豪との対戦が相次ぐ"地獄のロード"をくぐり抜けての記録達成。だからこそ、大きな価値がある。

 首都マドリードのビッグ2(レアル・マドリーとアトレティコ・マドリー)との対戦は、ともにドローで乗り切り、バスク地方の2大クラブ(レアル・ソシエダとアスレティック・ビルバオ)には、いずれも3-2で競り勝った。

 圧巻だったのは、マラガ、ベティス、セビージャのアンダルシア勢との対戦だ。昨シーズンのバレンシアは、ホーム、アウェーの両方でこの3チームに勝てなかった。しかし今シーズンは、マラガに5-0、ベティスに6-3、セビージャに4-0といずれも大勝を収め、ここまでの躍進がフロックではないことを力強く証明している。

 開幕当初のバレンシアは、GKのネトやボランチのジョフレー・コンドグビアを中心とした組織的な守備が売りのチームだった。しかし、その後チームは攻撃の部分で劇的に進化。5節以降の5試合では大量21ゴールを奪う超攻撃型のチームへと変貌を遂げている。

 今シーズンからチームを率いるマルセリーノ・ガルシア・トラル監督も、教え子たちのここまでの戦いぶりには満足しているようだ。

「リーグ戦はとても長く、難しい。だが、私たちが混乱することはないだろう。なぜなら、私たちはいま幸せだからだ。幸せな感情によって人やチームが道を踏み外すことは絶対にありえないからね」

 9節を終えてバレンシアは、首位バルセロナに4ポイント差の2位。いずれも12位でフィニッシュした過去2シーズンとは様変わりしている。次の大きなヤマは、およそ1か月後に予定されているそのバルサとの直接対決(13節)となる。現在の勢いを維持できれば、内容の伴った勝利も期待できそうだ。

文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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