川又堅碁(アルビレックス新潟)「今は動揺も気負いもない」

2014年04月21日 週刊サッカーダイジェスト編集部

運命の5月12日へ――Jで注目すべき男たちの声

今シーズンのJリーグでは8節終了時点で2得点。まだ大爆発とまではいかないが、ここまででも、昨シーズンよりもプレーの幅が広がりつつあるのがうかがえる。 (C) SOCCER DIGEST

 昨シーズン、J1で得点ランキング2位に輝き、好調ぶりを現在も持続させているアルビレックス新潟のストライカー、川又堅碁。身体能力とセンスを併せ持つ危険なゴールハンターには今、新潟のみならず、日本中から熱い視線が注がれている。

 今月の日本代表候補合宿で初招集を受けたことで、わずかではあるがブラジル・ワールドカップ出場への門戸も開かれたと言えるかもしれない。予備登録メンバーが発表されるという5月12日までに、川又がどれほどのインパクトをJリーグで残せるか、チェックしてはいかがだろうか。

――◆――◆――

――日本代表で求められる役割とは何だと思いますか?
「間違いなくゴールです。代表には2列目に上手い選手が多いので、FWがタメを作れればチームとして凄く良い選手ができると思います。そのうえで、自分が勢いを持ってクロスに飛び込んだり、迫力のあるプレーができたら、周りの選手にもプラスになるかなと」

――川又選手にとって日本代表とは?
「昔からの夢です。代表には凄い人しかいないんです。小さい頃はJリーグよりも代表の試合に夢中だったし、卒業文集でも日本代表になりたいって書いていたぐらい、憧れの存在です」

――夢を掴むチャンスを得たにしては、平常心ですね?
「精神的に変わったのかな。これまでだったら『マジかよ』と動揺していたかもしれませんが、今は気負いがほとんどありません」

――今の代表には左利きのストライカーがいないので、大きなアドバンテージになるのでは?
「逆に右足であまり蹴ることができないので(笑)。両足で蹴れるのが一番いいんでしょうけど、左利きのメリットはそれなりにあるかもしれませんね」

――ゴール前に飛び込んでいく迫力も、特長のひとつですね。
「そこは自分の持ち味です。まあ、負けん気の強さを出していけば、なんとかなるもんですよ(笑)」

――代表では1トップを張る柿谷曜一朗選手と大迫勇也選手とは同世代ですね。ライバル意識はありますか?
「そんなにないですね。世代別代表でいっしょにやっていた仲間という感じかな。ふたりは成長しているから、僕も何かのきっかけであのレベルまで行けるんじゃないかと思っています。昔からふたりとも上手い選手だと思いリスペクトしてきましたけど、それだけで終わりたくありませんからね」

――プレー面で他の代表選手から吸収したいポイントは?
「駆け引きや動き出しのタイミングに興味があります。自分は単純に相手の逆を突いたり、引きつけて裏に出る動きしかできませんけど、他の選手はどうしているのかなと。一緒にプレーして、そのあたりの動きを盗みたいと思いますね」

――隙がない選手とは?
「大久保(嘉人)さんがそうだし、カキ(柿谷)もですね。狭いところでもターンできるし、仕掛けられます。フリーだったらしっかり前を向いて、次のタッチでシュートを打てる選手です。そういうところは見習いたいですね」

取材・文:五十嵐 創(週刊サッカーダイジェスト)

※週刊サッカーダイジェスト(毎週火曜日発売)4月22日号より構成
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