浅野拓磨が再認識した「ハングリーさ」の重要性。「あの頃はギラギラしていた」

2017年10月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

日本代表初ゴールをマークした豊田スタジアムで、再び輝きを放てるか。

先月のオーストラリア戦ではゴールを挙げたが、浅野に慢心はない。(C)SOCCER DIGEST

 日本代表合宿の初日となった10月1日、ハリルホジッチ監督は練習前に集まった国内組の選手に対し、「ワールドカップに行きたければパフォーマンスを良くしないといけない。他にも良い選手はいっぱいいる」とさらなるレベルアップを求めたという。危機感をあおられ、今合宿で本大会メンバー入りへのサバイバルレースは激しさを増していくだろう。そのなかで当落線上を意識するのは、何も国内組に限ったことではない。
 
 ブンデスリーガ、シュツットガルトでプレーする浅野拓磨もそのひとりだ。2日の練習からチームに合流した。
 
「代表の雰囲気は良いですね。海外から帰ってきた選手も調子が良い状況で来ている選手が多いのでね」
 
 香川真司、大迫勇也らが合流直前に所属クラブでゴールを記録したことを受け、チームの雰囲気も前向きだという。ただ、自身に目を向けると「僕は最近の試合で出られていない」のが現状。所属クラブで結果を出すことが重要だが、それができない今、日本代表で結果を残すことに集中している。
 
「ゴールで勝利に貢献できたけど、(ワールドカップの)メンバー入りに近づいたのか、と言われればそんなことはない。メンバー入りが確定している選手は誰もいないと思う。まずは自分のチームで結果を残すこと。そして、ここでも結果を残さなきゃいけない」
 
 8月31日、アジア最終予選のオーストラリア戦で先発し、ロシア・ワールドカップ出場を決める得点を挙げたストライカーは危機感を持って、ハリルジャパンに到着したのだった。
 
 結果を求めるには、最適な場所かもしれない。ニュージーランド戦(6日)が行なわれる会場は、日本代表初ゴールをマークした豊田スタジアム。2016年6月3日、ブルガリア代表との国際親善試合でPKを決めた。「初ゴールは嬉しかったですね。家族も喜んでくれました」と回想しながら、当時の「ある気持ち」にも気がついた。
 
「ギラギラしていましたね。あの頃はこれから海外に行くという時でもあった。あの頃を思い出しながらやることも大事かな」
 
 ステップを上がるうちに、年を重ねる度に、さらに上へという気持ちを失っていくケースがある。シュツットガルトで出場機会が少ないが、練習からガチンコでポジション争い繰り広げられるブンデスリーガ。今の浅野が必ずしもそうであるとは限らないが、昔の自分を思い出し、「ハングリーさ」の重要性を再確認したようだ。最後に、語気を強めて言った。
 
「出場すれば、結果に対する信念をもってプレーしたい。競争はここから始まっていると思う。ゆっくりする時間はない。ゴールという結果でアピールしていきたい。どういう形でもいいから、ゴールを決めたい」
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