GSでは衝撃的だった上海上港のブラジル人トリオ。浦和はアウェーゴールを奪えるか

2017年09月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

グループステージ2試合の戦いでは「個の力」をまざまざと……。

グループステージでの対戦では、浦和を翻弄したオスカール(8番)。浦和にとっては抑えなければならないキーマンだ。写真:サッカーダイジェスト

 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の準決勝第1レグ、上海上港対浦和レッズの一戦は9月27日、中国・上海の上海体育場で日本時間の21時にキックオフされる。
 
 見どころはズバリ、上海上港の圧倒的な個の力に対し、浦和がいかに組織力で対抗できるかだろう。両チームはグループステージで同組となり、今季すでに二度対戦している。結果は、互いのホームで勝ちを分け合い1勝1敗の五分だ。

 
 3月15日の1戦目は、まざまざと上海上港のブラジル人トリオの凄さを見せつけられる試合となった。開始10分で阿部勇樹のクリアボールが相手選手に当たって入るアンラッキーな失点で先制を許すと、前線のオスカール、フッキ、エウケソンを軸に繰り出す波状攻撃に、後手に回る展開に。前半終了間際にはGK西川周作のパスミスから最後はエウケソンに流し込まれ2点のビハインドを負う。
 
 52分には圧巻のボディバランスと巧みな足技を駆使したフッキが浦和のディフェンス陣をごぼう抜き。最後は西川の股間を抜くシュートを決め3-0とリードを広げた。
 
 一方の浦和は、上海上港のペースが落ちた終盤に追い上げを見せた。73分にラファエル・シルバがペナルティエリア内で倒されPKを獲得。これをR・シルバ自ら決めて2点差とすると、85分にはCKからのこぼれ球を遠藤航が押し込み1点差に。さらに後半アディショナルタイムにはFKから森脇の惜しいヘディングシュートがあったが、3-2で上海上港に軍配が上がった。
 
 迎えた4月11日の埼玉での2戦目は、上海上港はフッキが欠場、浦和は興梠慎三が出場停止に。今回も上海上港のブラジル人アタッカーが脅威となったものの、浦和の粘りが際立った。
 
 浦和はこの試合、ズラタンとR・シルバの2トップでスタート。柏木陽介がトップ下に位置取る布陣を採用した。1戦目とは異なり、前半を抑え気味に戦った上海上港に対して、浦和は立ち上がりからボールを支配して相手ゴールを襲う。そして44分、青木の縦パスを起点にチャンスを広げると、ズラタンのポストプレーからR・シルバが決めて浦和が先制。1点をリードして前半を折り返す。
 
 しかし後半は上海上港が猛反撃に転じる。オスカール、エウケソンのブラジル人コンビが浦和の守備網を翻弄。上手さ、強さ、巧みな駆け引きをいかんなく発揮し、再三ゴールに迫る。
 
 この浦和の窮地を救ったのは守護神の西川だった。チームは、二度PKを献上するものの64分の最初のPKは西川が右手ではじき出し、75分の二度目のPKはオスカールに重圧がかかったのか、大きく枠を外れた。
 
 一方浦和もピンチを粘り強く凌ぎながらカウンターで決定的なチャンスを創出。結局、追加点はならなかったものの、見事なコンビネーションからR・シルバが挙げた1点を守り切り、勝利を飾っている。
 

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