【川崎】ACLの屈辱を乗り越え… 中村憲剛が味方のパフォーマンスとメンタルを激賞

2017年09月17日 本田健介(サッカーダイジェスト)

清水に完勝を果たす。

ACL敗退のショックを払拭する勝利を挙げた川崎。試合後にはサポーターと喜びを共にした。 (C)J.LEAGUE PHOTOS

[J1リーグ26節]清水0-3川崎/9月16日/アイスタ
 
 9月13日のACL準々決勝の第2戦、浦和に痛恨の逆転負けを喫して大会から姿を消した川崎は、中2日で迎えた26節の清水戦で力強い"リバウンドメンタリティ"を見せつけた。
 
 序盤から相手を圧倒すると、14分には中村憲剛のFKから谷口彰悟がヘッドを決めて先制。25分には車屋紳太郎のクロスから小林悠が追加点を奪い、79分には途中出場の森本貴幸が勝負を決める3点目をマークした。守ってもCBの谷口、奈良竜樹を軸とした守備陣が最後まで集中を切らさずに無失点。攻守で手応えを得られる一戦となった。
 
「今年で一番大事なゲームになると思っていた。大きな大会(ACL)の後で、なおかつ悔しい負け方をした後で、中2日で戦術的な準備もできなかった。だから気持ちの勝負だとみんなで話していたが、素晴らしいゲームができた」
 
 チームのパフォーマンスを称賛するのは中村だ。中村は浦和戦で一発退場となった車屋を含め、全員が冷静に戦えたことも評価する。
 
「あいつ(車屋)は(これくらい)いつもできる。でも、この間の試合を受けて、やるべきことを普通にやるのが難しいゲームで、みんな平常心というか、冷静に淡々と、熱くなることなくボールを動かして相手の空いているところを攻められた。その意味で一体感を感じることができた。相手の時間帯でも身体を張れたし、良い試合だったと思う。
 
(浦和戦から)切り替えられるかではなくて、切り替えるしかなかった。そこに向かわないとプロではない。待ってくれている人は一杯いるし、来てくれた人も一杯いた。今日の試合の意味をみんなが理解できていて、しっかりプレーできた。周りに対してもフロンターレはまだやるなと見せられたはず」
 
 中村の言葉の数々から窺えたのは大きな自信だ。ただ、今後は3冠の可能性を残すなか、厳しい戦いが待っているのは間違いない。逞しさを見せたチームがタイトルという結果を手にできるか。稀代の司令塔は「これを続けなくちゃ意味がない」とも力強く語った。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
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