大迫勇也所属のケルン、25年ぶりの欧州の舞台がファンの暴動で台無しに…地元紙は「カオスだった」と嘆く

2017年09月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

途中出場の大迫は切り札となり切れず…。

76分から反撃をすべくピッチに送り出された大迫(右)だったが、大きく傾いた流れを引き戻すことはできなかった。 (C) Getty Images

 現地時間9月14日、ヨーロッパリーグ(EL)のグループステージ第1節が開催され、日本代表FWの大迫勇也が所属するケルンはアーセナルに1-3で敗れた。
 
 25年ぶりに戻ってきた欧州の舞台に舞い戻ってきたケルンは、9分にジョン・コルドバのゴールで先制して幸先の良いスタートを切った。しかし、徐々にアーセナルに押し込まれていくと、後半開始早々の49分にセアド・コラシナツに同点ゴールを許すと67分にはアレクシス・サンチェスに値千金の逆転弾を決められてしまった。
 
 そして、81分にもエクトル・ベジェリンに決められたケルンは、反撃をする術を見出せないまま、敗れ去った。
 
 試合後、ペーター・シュテーガー監督が、「非常に厳しかった」と振り返ったように、この試合は当初の開始予定時刻よりも1時間遅くスタートしたのだが、その理由はケルン・サポーターの暴動によるものだったことをドイツ誌『キッカー』が伝えている。
 
 この日、ケルン側に割り当てられた席数は2900だったにも関わらず、25年ぶりの欧州での選手たちの勇姿を見ようと2万人が大挙。スタジアム周辺にはチケットを持たないアウェーサポーターが溢れかえり、その一部が、柵を蹴り倒すなどして侵入を試み、その暴動が原因で試合開始が遅延したのだ。
 
 試合途中にも騒動を起こすなどサポーターも含めて後味の悪い結果を残してしまったケルン。試合後、地元紙『エクスプレス』は、「ケルンの夢は前半までだった……3失点でアーセナルに大敗」と見出しを打って、逆転負けのEL初戦についてレポートしている。
 
 同紙はさらに76分からピッチに立った大迫についても、「シュテーガーは、最後の切り札としてオオサコを送り出したが、結果に結びつかなかった」と綴っている。
 
 またサポーターの暴動については、「ロンドンの夜はカオスだった。試合前に3人のファンが警察に連行され、試合後もスタジアム内で暴動が起きた。地元警察も『こんなこと経験したことがない』と嘆いていたほどだ」と伝えている。
 
 さらに同じく地元紙の『ケルナー・シュタットアンツァイガー』も、「ケルンは手ぶらのままアーセナル戦を終えた」と伝え、「日本の力強いドリブラーに時間も、場所もなかった」と大迫のプレーを振り返った。
 
 アーセナルに力の差を見せつけられてしまったケルンは、現地時間9月28日に行なわれるEL第2節でホームにレッドスターを迎え撃つ。はたして、彼らは後味の悪さだけが残った開幕節のイメージを払拭できるだろうか? 大迫の起用法も含めて注目したい。
 
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