【プレイバックCL】R・マドリーの歴史的偉業とバルサのメイクミラクル

2017年09月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

イタリアの絶対王者を完全に戦意喪失させたR・マドリー。

ライバルのA・マドリーを撃破して進んだ決勝でユーベの堅牢を打ち破ったR・マドリーは、史上初のCL制覇という大願を成就させた。 (C) Getty Images

 現地時間9月12日、いよいよ、欧州の頂点を決めるチャンピオンズ・リーグが幕を開ける。
 
 幾度となく名勝負が描かれてきた欧州最高峰のカップ戦だが、本稿では、より多くのドラマに彩られ、歴史も塗り替えられることとなった昨シーズンのチャンピオンズ・リーグを振り返っていく。
 
 やはり、最初に触れておきたいのは、レアル・マドリーの連覇だろう。これは1992-92シーズンに前身の「チャンピオンズ・カップ」から名称を変更して以来、初めての快挙となった。
 
 グループステージを3勝3分けの2位で通過したR・マドリーは、ラウンド・オブ16でナポリを合計スコア6-3で撃破し、続く準々決勝でもバイエルンを6-3と打ち破り、ベスト4入りを果たした。
 
 準決勝では、同じ街のライバルであるアトレティコ・マドリーと対戦。本拠地サンチャゴ・ベルナベウで行なわれた第1レグを大黒柱クリスチアーノ・ロナウドのハットトリックで3-0と制したR・マドリーは、意気揚々と敵地での第2レグに臨んだ。
 
 しかし、「"不可能"に挑戦してやろう!」と強く意気込んだディエゴ・シメオネの指揮下でやる気を取り戻していたA・マドリーに苦戦を強いられたR・マドリーは、前半16分までに2点を奪われ、合計スコアで1点差まで詰め寄られてしまう。
 
 しかしここで、王者は貫録を見せつける。42分にカリム・ベンゼマの神懸かり的なドリブル突破からイスコが貴重なアウェーゴールを奪い、宿敵の戦意を喪失させて、2シーズン連続でファイナリストになったのである。
 
 ウェールズ(ナショナル・スタジアム)で開催された決勝で相対したのは、ユベントス。グループステージからわずか3失点という鉄壁を誇ったイタリアの絶対王者に対しても、R・マドリーは攻めの姿勢を貫き通した。
 
 20分にC・ロナウドが先制弾を叩きこんで流れを引き寄せたR・マドリー。その7分後にマリオ・マンジュキッチの豪快なオーバーヘッドシュートでユーベに同点とされてハーフタイムを迎えた。
 
 しかし、R・マドリーは運も味方につけていた。61分、カゼミーロのミドルシュートが相手MFサミ・ケディラに当たり、これが名手ジャンルイジ・ブッフォンの逆をついてゴールへと吸い込まれたのだ。
 
「後半は僕たちのゲームだった」と振り返ったC・ロナウドが、64分にこの日2点目を挙げてユーベを突き放したエル・ブランコ(白い巨人の意。R・マドリーの愛称)。試合終了間際の90分にもマルコ・アセンシオがネット揺らし、ユーベの戦意を完全喪失させたうえで、史上初のCL連覇という大願を成就させたのだった。

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