【日本代表】「3回経験した予選のなかで一番きつかった」キャプテン長谷部誠が苦しんだ理由

2017年09月01日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

主将としてのより強い自覚をもって臨んだ。

キャプテンとしてチームを支えた長谷部。波乱含みの予選を勝ち抜くために欠かせない存在だった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[ロシアW杯アジア最終予選]日本2-0オーストラリア/8月31日/埼玉スタジアム2002
 
 日本代表が8月31日、オーストラリアに勝利し、ロシア・ワールドカップ出場を決めた。

 
 キャプテンの長谷部誠は「とにかく勝ててホッとしますし、2年間という長い予選のなかで、紆余曲折ありましたけど、最終的にこのようにみんなで結果が得られたというのは、非常に嬉しいです」と喜びを口にした。
 
 長谷部にとっては自身3度目のワールドカップ予選。なかでも今回は険しい道のりだったと振り返る。
 
「いつも嬉しいですけど、今回は特に。最終予選の初戦で敗れたりと、かなり厳しい状況に追い込まれることが多かった。3回経験した予選のなかで、精神的にも身体的にも一番きつかった」
 
 2015年6月から始まった2次予選は、シンガポールとのスコアレスドローでスタート。さらに2016年9月からの最終予選は、UAEに1-2で敗戦という波乱の幕開けだった。こうした厳しい戦いを勝ち抜くためには、精神的支柱としてチームを支え、見事にまとめ上げた主将の存在は、欠かせないものだった。
 
「とにかくチームが良い形で試合に入れるように。チームの雰囲気とか監督とのコミュニケーションとか、様々な部分で自分にできることを、常に考えてやってきたつもりです」
 
 2010年に、当時の岡田武史監督にキャプテンに任命されてから、続くアルベルト・ザッケローに体制でも引き続きその重責を担った。2015年3月から就任したヴァイッド・ハリルホジッチからの信頼も厚く、その証である腕章を巻き続けた。

 キャプテンとしては2度目となる今予選は、より強い自覚をもって臨んだ。
 
「ブラジル大会の予選時は、まだキャプテンを任されてそんなに時間が経ってなくて、手探りでやっていました。ただ、今回は自分にできるだけ責任とプレッシャーをかけてやってきた。そういう意味で、また喜びは大きい」
 
 オーストラリア戦では、本人が「反省点が多いですね。前半3、4回簡単にボールを失う場面があった。後半は修正できましたけど、まだまだ満足できるレベルではなかったですね」と言うように、不満の残るパフォーマンスだった。
 
 それでも長きに渡って代表チームを牽引してきた長谷部。今予選を通しての立ち居振る舞いは、称賛されて然るべきものだった。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)

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