【浦和】元U-17ブラジル代表DFマウリシオがベールを脱ぐ。自己採点は?

2017年08月15日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

「いい勉強になった」フル出場&タイトル獲得。遠藤航も「強く当たりに行ける」と評価。

浦和デビュー戦でスルガ銀行チャンピオンシップのタイトルを獲得。マウリシオは「理想的にできた」と満足。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[スルガ銀行CS]浦和 1-0 シャペコエンセ/8月15日/埼玉
 
 ブラジル人DFマルウリシオがシャペコエンセ戦で、浦和での公式戦デビューを果たした。3-4-2-1のリベロで先発フル出場し、実力派アタッカー陣を封じ込めて1-0の完封勝利とタイトル獲得に貢献した。
 
 ポルトガルのポルティモネンセから8月3日に加入。練習を重ねてコンディションを上げるなか、この日の故郷のクラブとのタイトルを懸けた一戦でチャンスが訪れた。1対1の地上戦と空中戦で強さを発揮。数的不利な状況でも判断力が冴え、ピンチの芽を摘んでいった。さらにノールックパスを通すなど、ビルドアップ面でも光るプレーを見せた。
 
 ついに訪れた浦和の背番号2のお披露目。U-17ブラジル代表時代に来日経験もあるマウリシオは、「とても嬉しいよ。初めての試合でタイトル獲得に貢献できたこともね。(自己採点は)80点。色々な面で個人的にも理想的にできた」と、ホームの埼玉スタジアムで確かな一歩を踏み出した。
 
 球際での気迫溢れるプレーを見せた一方、冷静に戦況を見極めていた。これまでは4バックの左CBでのプレーが多かったというが、難しい3バックの中央のポジションをこなして、適応力の高さも示した。
 
「ハイボールでの競り合いや高い位置からプレスを掛けにいったあと、セカンドボールを拾われないように気を付けた。それにチャレンジ&カバーをしっかり心掛け、どこに危険があるのかを見極め、バランスよくカバーリングなど行くべきところに行けていた」
 
 そう振り返ったマウリシオにとって、この90分間は「とても勉強になることばかりだった」と言う。
 
 また、途中から右ストッパーに入った遠藤航はマウリシオについて、こう評していた。

「相手のクサビのパスに強く当たりに行きボールを奪えていた。一方で、彼のクサビも何度かいいところを突いていた」
 
 もちろん、終盤にパスミスが続くなど課題も出た。それでも槙野智章や森脇良太への相乗効果も見られるなど、守備再建へ期待は膨らむばかりだ。

 果たしてJリーグ勢にもその対応力が通用するのか。不動だった3バックに競争が生まれるのか。U-17ブラジル代表DFが高いポテンシャルを示したことは、優勝(=タイトル)以上に大きな収穫になるかもしれない。
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
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