【神戸】ポドルスキは2戦連発ならず…浮き彫りになった課題、指揮官の評価は?

2017年08月06日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

攻撃のリズムを作ろうと試みるプレーは見られたものの……。

柏戦で先発出場したポドルスキだが、ノーゴールに終わった。見られたのは周囲とのズレだ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ20節]柏3-1神戸/8月5日(日)/柏
 
【柏3-1神戸 PHOTO】ホーム柏が後半3得点で逆転勝利!神戸ポドルスキは得点ならず。
 J1リーグ19節、柏との一戦で、注目が集まったのはやはりルーカス・ポドルスキだ。 前節の大宮戦では、2ゴールの活躍で鮮烈なJデビューを飾っただけに、この日も得点が期待されていた。
 
 しかし、この男に訪れたシュートチャンスは前半と後半に1回ずつのみ。それも大きく枠を外し、前節のようなインパクトを残せず、無得点のままタイムアップの笛を聞いた。
 
 浮き彫りになったのは、周囲との連係面の課題だ。
 
 柏戦では、ボランチの位置まで下りてビルドアップに積極的に参加し、攻撃のリズムを作ろうと試みるプレーは見られたものの、相手の背後を突くようなゴールに向かう動きが少なかった。
 
 もともと動きの多いタイプではないが、それ以前に「この時にはこう動く」という共通意識が周囲とズレている印象で、攻撃時に孤立する場面も少なくなかった。
 
 神戸のネルシーニョ監督は試合後、こう語る。
 
「ポドルスキに関しては、まだ日本という国のフットボールに慣れ始めたところ。順応するまで我慢して見てあげないといけないところもある」
 
 まだまだ味方とのコンビネーション不足は否めない。とはいえ、ボールを持った時の迫力はやはり抜群。開始4分のシーンなどでは、相手をいなしながら前進する突破力も垣間見せた。
 
 順応まで我慢が必要だと話した指揮官も、その能力を高く評価している。
 
「ボールが入った時には彼の良さは出ていましたし、周りの選手たちの動くスペースも作り出してくれる。これからアダプト(適応)していけばもっと質は上がってくると思う」
 
 前節・大宮戦での2ゴールといい、その高い攻撃能力に疑いの余地はない。チームメイトがポドルスキに合わせるのか、それとも、ポドルスキが〝日本のサッカー″に合わせるのか。いずれにしても、このワールドクラスのストライカーを生かすには、擦り合わせが必要だ。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
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