ボヌッチ電撃移籍の舞台裏。「最初は代理人に馬鹿にされていると…」

2017年07月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

ルッチ代理人の“売り込み”からすべてが動き出す。

ユーベからミランに電撃移籍したボヌッチ。関係者がその舞台裏を明かしている。(C)Getty Images

 セリエAを6連覇中の絶対王者ユベントスから、今年4月に中国資本となり大型補強を進めるとはいえチャンピオンズ・リーグ出場権すら持たないミランへ――。イタリア代表DFのレオナルド・ボヌッチの決断は、世界中に大きな衝撃を与えた。
 
 わずか数日でまとまった誰もが耳を疑うような電撃移籍は、どんな経緯で進んだのか。ミランのマッシミリアーノ・ミラベッリSDとマルコ・ファッソーネCEOが明かしている。
 

 ミラベッリSDは『コリエレ・デッロ・スポルト』紙のインタビューで、ボヌッチ獲得はまさに青天の霹靂だったと明かしている。すべての始まりは、アレッサンドロ・ルッチ代理人の"売り込み"だった。
 
「私はルッチ代理人とベルトラッチ(その後にミランからジェノアにレンタル移籍)について話していた。そしたら、ルッチが『ボヌッチが移籍したがっている。獲らないか?』と言ってきた。最初は馬鹿にされているのかと思ったし、そんな交渉はありえないと思ったよ。だから、すぐにファッソーネには言わなかった(笑)。モンテッラ(監督)にだけ話したら、彼は獲得を熱望した。それからファッソーネと相談したよ」
 
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙によると、相談されたファッソーネCEOもさすがに「最初は懐疑的だった」という。しかし、本人が「チームの中心として信頼されたい」とミラン行きを望んでいると知り、ユーベとの交渉に入る。ジュゼッペ・マロッタGMとも良い関係が築けたと振り返っている。
 
「最初の会合からマロッタGMとはいい関係だった。ミラベッリも大変だったと思う。モンテッラとボヌッチの代理人が同じ(ルッチ)だったことも助けになったね」
 
 交渉は当初、ミラニスタとの関係が破綻して退団を望み、恩師であるユーベのマッシミリアーノ・アッレグリ監督が獲得を希望していたマッティア・デ・シリオ+金銭でスタート。途中から両者を分けて話し合うことになり、まずは「ボヌッチはミランにしか、デ・シリオはユーベにしか売らない」という紳士協定を締結する。
 

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