ベンゼマの「セックステープ恐喝事件」は何と警官の手引きだった?

2017年07月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

ヴァルビュエナとの舌戦の果てに下った判決。

フランス代表では2014年のブラジル・ワールドカップでもチームメイトだったベンゼマ(左)とヴァルビュエナ(右)。そんな両者の間で起きた事件に進展があった。 (C) REUTERS/AFLO

 R・マドリーに所属するカリム・ベンゼマが、フランス代表でチームメイトだったマテュー・ヴァルビュエナ(現フェネルバフチェ)に対する恐喝事件に関与した嫌疑が懸かっている件に関して大きな進展があった。現地時間7月11日、フランスの最高裁判所が、「警察側が不正捜査に及んだ」という判定を下したのだ。イギリス・メディア『BBC』などが伝えている。
 
 事件は2015年10月、ベンゼマが複数の知人とともに、当時リヨンに所属していたヴァルビュエナが映ったセックステープを使って同選手を恐喝したとして、逮捕・起訴されたことが発端となっていた。
 
 その後、同年12月にはフランス代表からも追放されてしまったベンゼマは、「彼は僕の敵だ。捏造を止めるべきだよ。彼はウソで塗り固め続けている! セックステープについては、何が起こったかを彼が言わなければならない」と疑惑を否定し、徹底抗戦の構えを見せた。
 
 それに対してヴァルビュエナは、「誹謗中傷は軽薄な攻撃だ。哀れだな。真実は自ずと正義となるさ」と反論。その後も両者の舌戦が続いていた。
 
 昨年5月にはヴェルサイユ上訴裁判所に対して、ベンゼマとその他の容疑者たちが、「ヴァルビュエナと恐喝グループの間で仲介役をしたのは、覆面警官だった。裏で犯行を積極的にけしかけた」とし、捜査の不正を訴えていた。
 
 同上訴裁判所は昨年12月にベンゼマ側の要請を却下していたが、フランスの最高裁判所は7月11日はその判決を取り消した。
 
 これによってベンゼマの恐喝事件関与の容疑が晴れたわけではないが、警察の不正捜査が最高裁によって認められる形となった。なお、今後はベンゼマ側が指定したパリの裁判所にて改めて事件の審理がされるという。
 
 今回の判決を受けてベンゼマの弁護士であるパトリス・スピノシ氏は、「間違いなく大きな勝利だ」とコメント。これを受けてフランス紙『レキップ』は、「ベンゼマがバトルに勝った」と見出しを付けて報道し、ベンゼマのもう一人の弁護士であるシルバン・コーミエ氏が、「我々の戦いの主目的はベンゼマの無罪を主張することにある。それは忘れてはいけない」と語ったとも伝えている。
 
 いまだパリでの審理が残っているとはいえ、無罪が決定した暁には、2015年10月8日のアルメリア戦を最後にフランス代表から遠ざかるベンゼマの復帰はあるのか。地元開催のEURO2016で準優勝に終わった悔しさを来夏のロシア・ワールドカップで晴らしたいフランス代表にとっては、重要な事柄なだけに、事件の展開に今後も注視したいところだ。

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