「結局はライオラの勝利」との声も…ミランとドンナルンマが契約延長で合意!

2017年07月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

パリSGからのメガオファーは本人が拒否する。

一度は契約延長オファーを拒否したドンナルンマ(左)とライオラ代理人(右)だが、結局はミランと新契約を結ぶことに。(C)Getty Images

 少なくともこの夏に限れば、イタリア代表GKのジャンルイジ・ドンナルンマとミランが破局を迎えることはなさそうだ。イタリア各メディアは現地時間7月3日、両者が契約延長で合意したと報じた。
 
 ミランがドンナルンマとミーノ・ライオラ代理人に契約延長オファーを断られたと決裂を明かしたのは6月15日。それから3週間と経たないうちに、双方は歩み寄ることになった。
 
 イタリアの『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙や『スカイ・スポーツ』、『メディアセット』などの有力メディアは、年俸600万ユーロ(約7億2000万円)の5年契約で両者が合意に至ったと伝えている。
 
 また、クラブは弟と同じくミランの下部組織出身の兄アントニオ・ドンナルンマとも契約するようだ。昨シーズンはギリシャのアステラス・トリポリスに所属したアントニオには、年俸100万ユーロ(約1億2000万円)が用意されている。
 
 レアル・マドリーやマンチェスター・U、ユベントスも狙っていた18歳のスーパーGKには、パリSGから巨額オファーが届いていたという。ボーナス込みで年俸1400万ユーロ(約16億8000円)の5年契約という破格の条件だ。しかし、ドンナルンマ本人がそれを断り、ミランとの契約延長を選んだと報じられている。
 
 契約延長は4日にもサインに至る可能性があり、大きな騒動を呼んだドンナルンマの去就問題は終息に向かっている。ただ、ライオラ代理人の意向が反映され、「必ずしもハッピーエンドとは言えない」といった声もあるようだ。
 
 たとえば年俸は、当初の500万ユーロから100万ユーロ増の600万ユーロとなった。これはマヌエル・ノイアー(バイエルン)とダビド・デ・ヘア(マンチェスター・U)に続き、GKとしては世界3位の金額。ジャンルイジ・ブッフォン(ユベントス)やティボー・クルトワ(チェルシー)といった名手をも上回っている。
 
 また、報道によれば、新契約には契約解除金が設定される見込み。その金額は、ミランがチャンピオンズ・リーグ出場権を獲得した場合は1億ユーロ(約120億円)だが、獲得できなければ5000万ユーロ(約60億円)に半減されるという。昨シーズンは6位でヨーロッパリーグ出場権止まりだったミランは、新シーズンのセリエAで4位以内に入れなければ、来夏に5000万ユーロでドンナルンマを引き抜かれる恐れがあるのだ。
 
 そのため、一部のサポーターは「結局はライオラの勝利」と不満を抱いており、中には「こんな条件なら引き留める必要はない」という声も上がっている。
 
 交渉決裂時に激しく罵倒され、U-21欧州選手権の途中で偽ドル札を投げつけられるなど抗議活動も受けたことで、心を痛めたとされるドンナルンマ。つい先ごろまで「相思相愛」だったミラン・サポーターと若き守護神は、和解して新シーズンを迎えられるのだろうか。
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