【横浜】「クロスもあったが」――。山中亮輔はそれでも左足を振り抜くことを選択した

2017年07月02日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

「ひとつ結果を出せたけど、気は抜けない」

強烈なミドルシュートでゴールネットを揺らした山中。この一撃を狼煙に、定位置キープとなるか。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ17節]大宮 1-2 横浜/7月1日(土)/NACK
 
 ズドンッ! 68分に山中亮輔が決めたチ―ム2点目は、そんな効果音がとてもよく似合う強烈な一撃。結果的にこれがチームを5連勝に導く決勝点となった。
 
 始まりはカウンターに出ようとした大宮のパスを山中が掻っ攫った場面だった。前へ行こうとする相手選手と上手く入れ替わって、ボールをペナルティエリア左隅付近まで運んだ。
 
「(齋藤)学くんたちが呼んでいるのは見えたけど」「クロスの選択肢もあったが」――。しかし、「前が空いていたので」と左足を思い切り振り抜いた。
 
 ボールは一直線に飛んで行く。そしてゴールネットを射抜く。「いい弾道でしたね」と自画自賛できる得点に、スタジアムは沸き上がった。
 
「ミドルシュートは得意なので、『1本打ってもいいかな』という気持ちだった。マリノス移籍後の初得点を取れて嬉しいです」
 
 そんな印象深いシーンを残した山中だが、ミックスゾーンでは "危機感"が窺える言葉も口を突いた。
 
「『DFが途中交代なんてあり得ない』と中澤選手が言っていて、絶対にフルタイム出場してやろうと(山中は前節・神戸戦で83分に下平匠と途中交代している)。
 
 チーム内でポジション争いは激しいので、まずそこで負けないように。ひとつ結果を出せたけど気は抜けません。1試合1試合を必死にやるだけです。がむしゃらに、スタメンの座を守っていけるようにトレーニングから頑張ります」
 
 好パフォーマンスを披露しても慢心はしない。今季リーグ戦の折り返し地点で、山中は兜の緒を締め直した。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

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