【大宮】公式戦4試合で5発! 江坂任の得点能力を解放した指揮官の言葉とは?

2017年06月26日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

「彰さんからは『思い切って振り抜け』と言われている」

貴重な先制弾で勝点3を引き寄せた江坂(写真中央)。好調を維持する男のゴールもあって、チームはついに残留圏へと浮上した。(C) J.LEAGUE PHOTOS

[J1リーグ16節]広島 0-3 大宮/6月25日(日)/Eスタ
 
 この試合まで、伊藤新体制となってから出場した3試合で4ゴール。エースとして申し分のない働きを見せる江坂任の数字は、アウェーの広島戦で4試合・5得点へと更新された。
 
(5月31日のルヴァンカップ7節・磐田戦で1得点、6月4日のJ1リーグ14節・鳥栖戦で1得点、6月17日のJ1リーグ15節・新潟戦で2得点、6月25日のJ1リーグ16節・広島戦で1得点)
 
 61分、相手最終ラインからのパスを茨田陽生が高い位置でカット。次の瞬間、江坂はスペースへと走り出した。足もとにピタリとパスが通る。
 
「チームとしてやりたかった守備ができて、バラくん(茨田)が良い形でボールを奪ってくれた。自分も上手く飛び出せたし、逆サイドでは(大前)元紀くんが動き出していたのも見えていた。

 ただ、パスしてミスするくらいなら、シュートを撃って、こぼれ球に詰めてもらえればと、思い切り振り抜きました。コースも『ファーに』と決めていた。

 相手DFの対応も遅れていたし、 あの場面は自分として好きな形だったので、ドリブルして少しボールを左に流して股を狙って打ちました」
 
 左足でのシュートは、広島GKの林卓人が伸ばした手の先をすり抜けてゴールネットを揺らした。待望の先制弾。「25歳、調子良いですね(笑)」とおどけてみせる。そんな絶好調男のゴールラッシュの裏には、指揮官のある言葉が隠されていた。
 
「トレーニングなどで(伊藤)彰さんからは『思い切って振り抜け』と言われています。その部分で、とてもやりやすいですね。
 
 これまでだと、打つと『つなごうよ』という雰囲気が出ていたかもしれない。でも今はその積極的な姿勢は『オッケー』で、結果として得点にならなくてもCKとか二次チャンスになっている」
 
 記者からの「ストロングポイントが出しやすい状況?」という問いに「そうですね、はい」と笑顔で答える。その言動からは充実ぶりが十二分に窺えた。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
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