ドイツを慌てさせたオーストラリア代表MFが日本の脅威に!?

2017年06月21日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

サウジとの大一番でも決勝ゴールを叩き込む。

42分に一時は同点となるゴールを叩き込んだロギッチ。強烈な左足のシュートで違いを作り出した。(C)Getty Images

 現地時間6月19日に開催されたコンフェデレーションズカップのグループステージ第1戦(B組)でオーストラリアは、世界王者ドイツに2-3で敗れたとはいえ、奮闘を見せた。なかでも眩い輝きを放ったのが、トップ下で起用されたMFトム・ロギッチだった。
 
 42分にフリーでボールを受けると、ドリブルで持ち上がってゴール正面から左足でシュート。一度はDFにブロックされるも、そのこぼれ球をダイレクトで振り抜き、強烈な同点弾を突き刺した。
 
 その後ドイツに2点を奪われて迎えた56分、オーストラリアの2点目を演出したのもロギッチだった。独特の間合いのドリブルでファウルを誘うと、アーロン・ムーイのFKが壁に当たり跳ね返ってきたボールを、胸でトラップしてボレーシュート。これがCFトミ・ユリッチにディフレクトしてGKベルント・レノのファンブルを誘発し、ユリッチのゴールを呼び込んだ。
 
 前半はドイツに圧倒され、大敗を喫してもおかしくなかったオーストラリアが、ロギッチの決定的な仕事により、終盤はドイツのヨアヒム・レーブ監督に守備的な交代をさせるほどの追い上げを見せたのだ。
 
 188センチという長身ながら足元の技術が高いロギッチの最大の武器は、パワフルな左足のシュートだ。所属するセルティックでは16-17シーズン、足首の故障で3か月以上も棒に振ったものの、公式戦37試合で12ゴール・6アシストを記録し、無敗優勝による国内リーグ6連覇とスコティッシュカップ、リーグカップの3冠達成に貢献した。
 
 6月8日に行なわれたワールドカップ・アジア予選のサウジアラビア戦でもロギッチは、決勝点となる鮮やかなミドルを叩き込むなど、いまやオーストラリアのキーマンとなっている。
 
 8月31日にワールドカップ出場を懸けてそのオーストラリアと対戦する日本代表にとっても、脅威となりうる存在だ。ゴールへの意識が高く、ボールを持つと積極的にシュートを狙ってくるため、厳しいチェックが不可欠となる。
 
 ジョーカーとしての起用が濃厚な「日本キラー」のティム・ケイヒルとともに、このロギッチにも最大限の注意が必要だ。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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