モドリッチが「偽証罪」で起訴! 最大5年の懲役刑を受ける可能性も…

2017年06月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

D・ザグレブ元会長の裁判で虚偽報告を行なったとされ…

R・マドリーの舵取り役として攻守を支えているモドリッチ。実刑判決が下れば、白い巨人にとって大打撃となるだろう。 (C) Getty Images

 チームの大黒柱クリスチアーノ・ロナウドの脱税容疑と退団の報道の収束に日々追われているレアル・マドリーにとっては、新たな悩みの種が生まれたと言っていいだろう。クロアチア代表MFのルカ・モドリッチが、自身の移籍に関する問題で偽証罪の罪に問われる可能性が浮上したのだ。英紙『インデペンデント』をはじめとする欧州の有力メディアが報じている。
 
 同紙によれば、2008年にトッテナムに移籍した際に当時所属していたディナモ・ザグレブの元会長で、「クロアチア・サッカー界のドン」と言われたズドブラコ・マミッチ氏が、移籍金の半分にあたる1500万ユーロ(約18億7000万円)の横領と150万ユーロ(約1億9000万円)の収賄を疑われた裁判でモドリッチが重要証人として法廷に立った際に、虚偽の答弁を行なったというのだ。
 
 現地時間6月13日に行なわれた裁判においてモドリッチは、「クラブとの契約で移籍金の半分を受け取ることが決まっており、その一部をもらった。そして、マミッチ氏との約束の通りにお金を引き出して、彼の兄弟か息子にお金を渡した」と証言していた。
 
 この発言を受けて検察当局は、以下の公式声明を発表した。
 
「刑法305条1項のもと、オシエク地方裁判所にて裁判官に偽の証言をしたとの疑いがある1985年生まれのクロアチア市民に対し、我々は捜査を開始した。証言者は真実を話す義務があり、偽証は罪に問われるとの警告にも関わらず、問題となっている契約条項について嘘の証言をした」
 
 モドリッチは1985年9月9日の生まれで、インデペンデント紙は「このクロアチア国民は他でもないモドリッチだ」とした。
 
 また、英紙『サン』は、「モドリッチは証人喚問で『2004年7月(ディナモ・ザグレブ在籍当時)の時点で将来の移籍条項が書かれた契約の付属文書にサインした』と証言したが、2015年に行われた聴取では、同文書にサインしたのはトッテナムに加入した後だったと話したとされている」と検察当局の主張を綴っている。
 
 仮にモドリッチの嘘が立証されて有罪判決を受けた場合は、最大で5年の懲役刑が下る可能性があるという。
 
 C・ロナウドの脱税疑惑に関しては、フロレンティーノ・ペレス会長が「選手としても人としても、私は彼のことを守る」と擁護を明言している。
 
 しかし、モドリッチの問題はD・ザグレブとトッテナムの移籍に関するもので、守るにしても判断が難しい。R・マドリーとしては、チームの心臓となるモドリッチの退団だけは避けたいところだろうが……。今後の動向に注目だ。
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