柴崎、ボランチで臨んだ最終節でも現地メディアからは高評価! 15日から昇格プレーオフへ

2017年06月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

「最も光り輝いていた」「マルティ・スタイルを熟知している」

どのポジションでも高評価を得ている柴崎。中盤の底で味方に指示を送りながら的確な配球を見せる様は、まさに司令塔そのものだった。写真は33節のバジェカーノ戦。 (C) Getty Images

 6月10日(現地時間)、リーガ・エスパニョーラ2部の最終節が行なわれ、柴崎岳所属のテネリフェは2-1で、レアル・サラゴサを下した。

 この敵地での勝利により、テネリフェは4位に浮上。昇格プレーオフでは5位のカディスと対戦することが決まった。

 立ち上がりから守勢に立たされたテネリフェだったが、33分に柴崎のパスを受けたオマルが自陣ハーフウェーライン手前から超ロングシュートを放つと、これがクロスバーを叩きながらゴールラインを越えて先制ゴールを奪った。
 
 さらに58分にはCKからカルロス・ルイスが頭で合わせて2点目。85分に1点を失ったものの、最後までリードを守り切った。
 
 この試合、柴崎はボランチとしてプレー。大部分の時間帯を中盤の低い位置で過ごしたが、ここから縦に鋭いパスを何本も通した他、時折、ポジションを上げて決定的なプレーにも絡もうとした。75分には壁パスで抜け出してGKと1対1となるも、シュートはブロックされた。
 
 守備面でもよく動いて貢献。自身がボールを失った際には、執拗に追いかけて奪い返したりもした。危険なプレーはあったものの、総じて安定しており、またひとつ特性を示したと言えるだろう。
 
 ホセ・ルイス・マルティ監督は試合後、「ガクがこのポジションでプレーするのを見てみたかった。よりチームに貢献できると思ったからだ。特に、ボールを動かす能力を活かせると。彼は優れた選手であり、どんなポジションにも適応できている」と評価した。
 
 現地メディアも、柴崎には好意的な見方を示しており、『デポルプレス』は個人別評価の欄で以下のように記している。
 
「この日本人はMF(ボランチ)としても光り輝いていた。このポジションでどうプレーすれば良いかを理解していたからだ。彼は、これまでにも多くのポジションを経験している。ミスを犯すことは稀であり、守備においてもうまくやる方法を熟知していた」
 
 また同紙は、この記事の冒頭でこうも記している。
 
「ラ・ロマレーダ(サラゴサのホームスタジアム)でプレーしたテネリフェの選手のなかで、柴崎は最も安定したプレーを見せていた。彼はMFとしてチームに流動性をもたらした。簡単にボールをはたいて味方にチャンスを与えるプレーは傑出しており、また守備面でも貢献した」
 
 一方、『エル・ドルサル』は「MFとしても、彼はやりづらそうには見えなかった。"マルティ・スタイル"を熟知しており、よく守り、ゲームを作った」と記述。決定的なプレーがなかったせいか、採点はチーム3番目の7(他に6人)と及第点だったものの、やはり評価は高かった。
 
 テネリフェと2年間の契約延長で合意したという報道もある柴崎。1部昇格がその条件といわれているが(昇格しなくても契約延長という報道もあり)、そのための運命のプレーオフ、カディスとの準決勝は15日(アウェー)、18日(ホーム)に行なわれる。
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