一瞬の隙を突かれて痛恨の先制点を許した。
柏戦では不意に決定機を作られる場面が見られた。西川は「(そこで)GKが助けるプレーができれば」と自身の課題も語る。(C)J.LEAGUE PHOTOS
[J1リーグ14節]柏1-0浦和/6月4日(日)/柏
浦和は、柏に0-1で敗れ、6位に後退。ACLの影響で1試合少ないとはいえ(13節の川崎戦は7月5日に開催)、首位の柏との勝点差は7に開いた。直近のリーグ戦5試合を見れば、勝利したのは11節の新潟戦のみ。試合内容こそ悪くないものの、9節の大宮戦に敗れて以来、なかなか勝ち切れない試合が続いている。
柏戦のパフォーマンスも、ペトロヴィッチ監督が「今日のゲームは連戦の中でも非常によく走り、戦った。内容を含めて我々にとって良いゲームだった。負けはしたけれど、ポジティブなものが見られた」というように取り立てて非難すべきものではなかった。
実際、1トップの興梠慎三を中心とした、流動的で迫力のあるアタックは健在で、相手を押し込む時間も多かった。相手GK中村航輔のビッグセーブがなければ、勝利していてもおかしくない内容だった。
GKの西川周作も「ハードな試合になった。相手は前線からプレスをかけてきたけど、それを利用しながら背後も狙えてたと思いますし、チャンスも多く作れてた。繋げないときのやり方をはっきりしながら攻めれていた」と攻撃面の手応えを語る。
とはいえ、守備面に課題が残った。
前半終了間際、左サイドをあっさりと突破され、クロスを入れられると、ファーサイドの森脇良太が武富孝介に競り負けた。折り返しのボールへの反応が遅れ、走り込んでいた中川寛斗に押し込まれ失点。リベロの遠藤航もマークを外してしまっていた。
試合のペースを握りかけていた時間帯に、一瞬の隙を突かれて痛恨の先制を許した。結局そのゴールが決勝点となり、敗戦を喫した。
試合後、西川は「(クロスの対応こそ)自分たちの課題だと思いますね。人がいてもフリーでやらせてしまうというもったいない失点だった。(改善策を)僕も含めて全員で考えたい」と悔やむ。
一方で西川は「(ボールを)持たせてもいい。中でしっかりブロックを作ること。あの失点以外はブロックをしっかり敷いて守れていた」と言う。
柏戦は、終盤こそリスクを冒して前掛かりになったためにカウンターを受ける機会はあったが、柏のスピーディなサイドアタックに対して中央を固めて対応。ほとんどの局面で相手の攻撃を封じていたものの、時折相手へのチェックが散漫になり、決定機を作られる場面も少なからずあった。
「良い時はどんな場面でもタイトにいけている」
柏戦のような緊迫した試合では、一瞬の緩みが命取りになる。西川がこう言うように、厳重な守備体制を90分間、どんな場面でも続けられるか――。集中力の持続が、巻き返しのポイントとなりそうだ。
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
浦和は、柏に0-1で敗れ、6位に後退。ACLの影響で1試合少ないとはいえ(13節の川崎戦は7月5日に開催)、首位の柏との勝点差は7に開いた。直近のリーグ戦5試合を見れば、勝利したのは11節の新潟戦のみ。試合内容こそ悪くないものの、9節の大宮戦に敗れて以来、なかなか勝ち切れない試合が続いている。
柏戦のパフォーマンスも、ペトロヴィッチ監督が「今日のゲームは連戦の中でも非常によく走り、戦った。内容を含めて我々にとって良いゲームだった。負けはしたけれど、ポジティブなものが見られた」というように取り立てて非難すべきものではなかった。
実際、1トップの興梠慎三を中心とした、流動的で迫力のあるアタックは健在で、相手を押し込む時間も多かった。相手GK中村航輔のビッグセーブがなければ、勝利していてもおかしくない内容だった。
GKの西川周作も「ハードな試合になった。相手は前線からプレスをかけてきたけど、それを利用しながら背後も狙えてたと思いますし、チャンスも多く作れてた。繋げないときのやり方をはっきりしながら攻めれていた」と攻撃面の手応えを語る。
とはいえ、守備面に課題が残った。
前半終了間際、左サイドをあっさりと突破され、クロスを入れられると、ファーサイドの森脇良太が武富孝介に競り負けた。折り返しのボールへの反応が遅れ、走り込んでいた中川寛斗に押し込まれ失点。リベロの遠藤航もマークを外してしまっていた。
試合のペースを握りかけていた時間帯に、一瞬の隙を突かれて痛恨の先制を許した。結局そのゴールが決勝点となり、敗戦を喫した。
試合後、西川は「(クロスの対応こそ)自分たちの課題だと思いますね。人がいてもフリーでやらせてしまうというもったいない失点だった。(改善策を)僕も含めて全員で考えたい」と悔やむ。
一方で西川は「(ボールを)持たせてもいい。中でしっかりブロックを作ること。あの失点以外はブロックをしっかり敷いて守れていた」と言う。
柏戦は、終盤こそリスクを冒して前掛かりになったためにカウンターを受ける機会はあったが、柏のスピーディなサイドアタックに対して中央を固めて対応。ほとんどの局面で相手の攻撃を封じていたものの、時折相手へのチェックが散漫になり、決定機を作られる場面も少なからずあった。
「良い時はどんな場面でもタイトにいけている」
柏戦のような緊迫した試合では、一瞬の緩みが命取りになる。西川がこう言うように、厳重な守備体制を90分間、どんな場面でも続けられるか――。集中力の持続が、巻き返しのポイントとなりそうだ。
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)