【日本代表】岡崎慎司が「中盤に近い」とレスターでのFWとしての葛藤を激白

2017年05月31日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「足もとを見ている」(岡崎)。

ストライカーとしての葛藤を語った岡崎。自身の役割を赤裸々に明かした。(C)SOCCER DIGEST

 日本代表は5月30日、都内近郊で連日から続くトレーニングを消化。練習後、FWの岡崎慎司がレスターでの16-17シーズンを振り返った。
 
「自分が出たことによって、チームを変えられる。ホントに細かいピースかもしれないですけど、そういう役目が出来るという自信にはなった」
 
 岡崎がこう振り返ったのは監督交代後のこと。クラウディオ・ラニエリ前監督のでの不振がうそのように、クレイグ・シェイクスピア体制になってからプレミアリーグ5連勝を記録。チームの好転は、汗かき役である岡崎のスタメン復帰が大きな鍵になっていた。
 
「どんな時でもチームのためにプレーすれば、それを見てくれている監督はいる。そういう部分は、ターニングポイントになった監督解任のときにあった。何度も出れない時期がきそうな時にも、チームが苦しい時に自分が使われて勝ったというのは何度も経験している」
 
 さらに岡崎は「もちろん点を取ることはひとつの目標だけど…」と続け、チームにおける自分の役割は何かを説いた。
 
「ひとつの役割を任せられれば、FWだろうが、中盤だろうが(関係ない)。振り返ると、自分が担っていた役割は中盤に近かったな。試合も自分でチェックはしましたけど、良いプレーはほとんど、ちょっと下がり目でのプレーが多かったので。ある意味、それが勝ちにつながるっていうのを、間接的には証明できたと思う。2年やってきて、チームでの自分の役割は変わることがない」
 
 もっとも、生粋のストライカーである岡崎は、点取り屋としての魂も忘れていない。
 
「(自身の役割を踏まえた上で)次は個人の数字をどう取っていくか。あとは決めるか決めないか。届くか届かないかのボールをどうするか。そのなかでも数少ない本当の決定機というのもあったので、それを決めるか、決めないか。そこでの勝負になってくると思います」
 
 6月シリーズの日本代表におけるCFのファーストチョイスは大迫勇也が予想される。それでも、岡崎はいたって冷静だ。
 
「自分にないものを手に入れるということは、もうできない。そういう意味では足もとを自分は見ているつもり。大きくつかみに行くのではなくて、コツコツやっていくしか自分には方法がない。それがどれだけ大事なことかというのは分かっている。だからこそ自分は、自分の道をこれからも行きたい」
 
 大きな波のなかで過ごしたレスターの2年間で、新たな経験を得て成長した岡崎。日本代表でも岐路に立たされているストライカーは、ワールドカップへの切符を懸けた大一番(6月13日のイラク戦)で日本代表に何をもたらしてくれるだろうか。
 
取材・文:志水麗鑑(サッカーダイジェスト)
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