ユーベのケアン、欧州5大リーグでゴールを決めた最初の2000年生まれに!

2017年05月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

「これは始まりでしかない。やるべき仕事はまだたくさんある」

イタリアU-17代表にも名を連ねるケアン。速く、強く、高く、そして巧いストライカーだが、その豊富な運動量は守備でも活かされる。優れたチームプレーヤーだ。 (C) Getty Images

 現地時間5月27日に行なわれたセリエA最終節のボローニャ戦で、ユベントスに所属する17歳のFW、モイセ・ケアンが決勝点をマークした。2000年生まれの選手が欧州の5大リーグ(スペイン、イングランド、ドイツ、イタリア、フランス)で得点を記録したのは、これが初である。
 
 もはや、「新時代のサッカー選手」の象徴的な存在と言っても過言ではないだろう。
 
 ケアンは当時16歳だった16年11月、セリエAのペスカーラ戦でトップチーム・デビュー。続くチャンピオンズ・リーグ(CL)のセビージャ戦でも途中出場を果たし、欧州5大リーグと欧州最高峰の舞台で初めてピッチに立った2000年生まれの選手となった。
 
 それから半年。ケアンは出場記録だけでなく、得点記録も樹立したのだ。先制されながらも追いついて迎えたアディショナルタイムの4分、ミラレム・ピャニッチのFKを頭で合わせ、勝ち越しゴールをマーク。CL決勝(6月3日)を控えるユーベに2-1の勝利をもたらした。
 
 イタリア『スカイ・スポーツ』などによると、ケアンは試合後にクラブの公式チャンネルで「このゴールはとても嬉しい」と喜びつつ、謙虚な姿勢を貫いている。
 
「でも、やるべき仕事はまだたくさんあるんだ。それは分かっている。これは始まりでしかない。また新たな目標をクリアすることができて、本当に嬉しいし、感動しているけどね」
 
 さらにケアンは、「毎日、彼らのことを見て成長できたし、彼らが助けてくれた」と、ユーベのチームメートたちへの感謝も口にした。
 
「彼らのような選手たちの近くにいることができて、僕は幸運だよ」
 
 アフリカにルーツを持つ黒人であることや、若くしてその才能が評価され、頭角を現わしたことなどから、ニースFWのマリオ・バロテッリにもたとえられてきたケアン。だが、「悪童」で知られるバロテッリと違う謙虚なコメントは、今後のさらなる成長を期待させる。
 
 なお、ゴールを誰に捧げるか問われると、ケアンは「家族、特に母のイザベルだね」と答えた。
 
「本当に僕がゴールを決めたなんて、母も信じないんじゃないかな」
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