いまだ怒りは収まらず…バイエルンCEO、CL決勝観戦をボイコット

2017年05月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

「あんなかたちで大会を去るなんてウンザリだ」

CLでダメージの残る敗退を喫し、1週間後のDFBカップもドルトムントに敗北。リーグは制したものの(写真)、ルムメニゲCEO(中央)にとっては簡単には消化できない欧州での屈辱だった。 (C) Getty Images

 往年の名選手で、現在はバイエルンのCEOを務めるカール=ハインツ・ルムメニゲが、6月3日(現地時間)に行なわれるチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝(ユベントス対レアル・マドリー)は観戦しないことを表明した。

「決勝は絶対に見ない。あのことは、そう簡単に忘れられるものではない」

 あのこととは? 言うまでもなく、CL準々決勝でマドリーと対戦した際に受けた、数々の不可解な判定のことだ。これで準決勝への道を閉ざされたと考えている彼の怒りは、まだ収まっていないのである。

「第1レグ、我々は先制し、さらにPKを得るも外して追加点のチャンスを逃し、後半に逆転を許してしまった。そして迎えた第2レグ、我々はあの審判のパフォーマンスを目の当たりにすることとなった」

 サンチャゴ・ベルナベウでのリターンマッチ、マドリーは延長戦の末に4-2でこれを制したが、104分に勝ち越した際、得点者のクリスチアーノ・ロナウドは明らかにオフサイドポジションにいた。

 またこの試合、84分にバイエルンはビダルが2度目の警告を受けて退場処分となったが、この判定も微妙なものであり、バイエルンの選手たちは「ありもしないファウルで選手をひとり失った」と憤った。

 これら以外にも、納得のいかない判定を幾つか受けたルムメニゲCEOは「5度だ。こんなことは40年間のサッカー生活のなかで初めてのことだ」と語り、試合後のロッカールームの様子を明かしている。

「選手たちは感情を露にし、また無力感に苛まれていた。あんなかたちで大会を去るなんて、ウンザリだ。我々は敵地で、とても勇敢に戦った。ノイアー、ボアテング、フンメルス、ミュラー、レバンドフスキなどは、負傷を抱えていたにもかかわらずだ」

 もっとも、53分にバイエルンが先制ゴールを挙げた際のPKも、その判定は微妙なものであり(倒れたロッベンにカゼミーロの足はかかっていなかったように見えた)、彼らだけが一方的に不利益を被ったわけではないが、不利な状況に陥った回数は多かった。

 試合後の食事会でも「詐欺に遭った」と怒りを爆発させたというCEO。もしマドリーが欧州連覇を果たした場合には……。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事