「化け物だった」柴崎岳、隣人はあの日本代表DF…今J2最注目の徳島FW渡が語る高校までに刺激を受けてきたフットボーラーとは?

2017年05月11日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

広島皆実高2年の渡。全国選手権で対戦した青森山田の主将が柴崎岳だった――。

渡にとって1学年上だった柴崎岳のプレーは「化け物だった」と衝撃を受けた。写真:サッカーダイジェスト

 今季のJ2は、アグレッシブにゴールを狙う攻撃的なチームが増えた。スペイン人のリカルド・ロドリゲス監督が就任した徳島もそのひとつで、昨季はJ1だった福岡や名古屋と互角以上の戦いを演じ、昇格争いにしっかり絡んでいる。

 そんなチームを最前線で引っ張るのが渡大生だ。これまでチーム最多の7ゴールを奪取。「自分で練習着を洗濯していた」という北九州時代を経た"反骨のストライカー"は、J1昇格を自らの力で手繰り寄せる覚悟だ。

 最新号の「サッカーダイジェスト」に掲載された渡のインタビューの一部を紹介しよう。

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——今季の徳島ヴォルティスは、とても情熱的でアグレッシブな戦いを見せ、しかも上位争いに加わっています。具体的に昨季よりも、どのような点が変わったと感じます?

「昨季よりも前に人を割いているので、パスの出し手との距離が近い。こうして良い距離感を保てているからこそ、僕もゴールから逆算した仕事に専念できています」

――なるほど。

「近くに味方がいるとコミュニケーションも取りやすく、好循環ができています。ゴールへの道筋が整理され、自分の中でも明確になりました。昨季まではなかった攻撃も、少しずつ見せられるようになっています」

――R・ロドリゲス監督の目指すスタイルは、前線からのボール奪取も狙っていて、攻守両面でとてもアグレッシブですね?

「キツイですよ、体力的には。だから大袈裟に言えば、90分持たなくても良いと思って試合開始から全力で臨んでいます。相手DFを疲れさせて、交代して入ったフレッシュな選手が得点に絡めば、僕も嬉しい。出し惜しみはしないタイプです」

――確かに立ち上がりからアグレッシブですね。

「でも割とフル出場したらアディショナルタイムにゴールを決めているんです。だから最後までピッチにいたらいたで、必ずチャンスが来ると信じてやっています」

――渡選手はJリーグで、"這い上がってきたストライカー"という印象があります。プロになるまでの話を、少し聞かせてください。

次ページ森重3兄弟が隣に住んでいた。僕らも男3兄弟で、しょっちゅうサッカーをしていた。

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