フロント&選手との確執が表面化のトゥヘル監督だが、それでもドルトムントでの続投を希望

2017年05月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

「これ以上ダメージを受けないことが大事」と彼のアドバイザー

理想主義者、戦術家、冒険者、そして信念を曲げない頑固者。トゥヘル監督の特性が、周囲との軋轢を生んでしまったのか。 (C) Getty Images

 ドルトムントのトーマス・トゥヘル監督が、フロント陣や選手との確執によって今シーズン限りでクラブを去るという噂が流れているが、本人は残留し、来シーズンも指揮を執ることを望んでいるという。
 
『ESPN』によると、トゥヘル監督のアドバイザーを務めるオラフ・マインキンク氏は「トゥヘルは来シーズンまで残っているドルトムントとの契約を全うしたいと考えている。今、我々が目指すのは、トゥヘルの残留、そして全てが収束することだ」と語っている。
 
 4月11日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ準々決勝モナコ戦の第1レグの前に起きたチームバスの爆発事件で、トゥヘル監督は試合が翌日に行なわれたことについて怒りを露にし、これに対して自身や選手が意見を挟む余地が全くなかったと訴えた。
 
 これに対してドルトムントのハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOは反論し、トゥヘル監督の意見も聞いた上で意見の相違があったことを明かしている。
 
 夏に行なわれる予定だった契約交渉についても、「スポーツ面以外のこと、戦略、コミュニケーション、信頼といったことについて話し合う予定」とCEOは語った。
 
 ドイツの幾つかのメディアでは、トゥヘル監督がマインツ時代にもクラブとの確執で退団したこと、マインツがドルトムントに警告したこと、そしてその警告が現実になったとドルトムント首脳陣が考えていることなどが、報じられている。
 
 選手との確執については、トゥヘル監督の予想もつかない起用方法や采配に選手が不信感を持っていることなどが紹介されている。
 
 トゥヘル監督だけでなく、コーチのライナー・シュレイも練習中、エムレ・モルに対して屈辱的な扱いをしたとして、『ビルト』紙はシュレイが今シーズンでドルトムントを去るべきだと訴えた。
 
 こうした状況のなかでも、マインキンク氏は「トゥヘルは常に正直であり、発言は誠実さに満ちている。そんな彼が、今回の件でこれ以上のダメージを受けないことが大事だ」と擁護している。
 
 先日は、ドルトムント退団ならイタリアのフィオレンティーナを率いることになるのではないかと報じられたトゥヘル監督。ドルトムントでのキャリアを継続できるか否か、注目される。
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