【浦和×Wシドニー】"来日"した楠神順平が意地! 技ありループ弾を決める

2017年04月26日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

GKの西川との1対1。「股を抜くか、上を越すか迷ったが…」。

[ACL GS第5節]
浦和レッズ 6-1 ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ
4月26日/埼玉スタジアム

 Jリーグの川崎などで活躍し、昨季途中からウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(WSW)でプレーするMF楠神順平が、意地のゴールを決めた。
 
 0-3と前半だけで浦和に3点のリードを許した。しかし後半、WSWが相手の間延びしたスペースを突いて決定機を作り出す。迎えた66分、中央のエリアでパスを受けた楠神がGK西川周作と1対1になり、「股を抜くか、上を越すか迷った」なか、頭を越すループシュートを選択。ボールはクロスバーに当たってラインを越し、「ゴール」と判定された。
 
「前半はなにもさせてもらえなかった」
 
 普段は4バックを採用しているWSWだが、浦和と同じ3-4-2-1にしてマンマーク気味で臨む戦略を選んだ。しかし「いろいろ監督の考えがあったが、個人のところで上回られてしまった」と悔やんだ。
 
 前半3点リードを許したことで、改めてチームでひとつになって戦うおうと確認しあったという。そして「少しずつ裏へ抜け出せるようになってきた。真ん中でボールを受けて、とにかくなんとかしたかった」と、一瞬の判断から技ありの虎の子のゴールを奪った。
 
 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の舞台、来日しての浦和の対戦は「なんだか変な感じだった」と言う。
 
「やってやろうという気持ちが強かった。1点取れて良かった。ただ一人ひとりの技術が高く、(ボール際に)行っても取れないし、行かなくても回された。分かっていてもやられた」
 
 そう振り返り楠神は唇を噛みしめた。Aリーグは6位に終わってファイナルシリーズ1回戦で敗退したため、すでに国内のレギュラーシーズンが終了。今季残す公式戦は、次週のACLの上海上港戦のみだ。すでにグループステージ敗退が決まっているが、「まだ1試合ある。チームとして建て直したい」と語った。
 
 楠神は2010年から川崎、C大阪、鳥栖でプレー。J1通算121試合・10得点、J2通算21試合・3得点。WSWではファイナルシリーズを含め27試合・3得点を記録している。
 
【浦和 6-1 WSW PHOTO】圧巻ゴールショー。2007年以来のアジア制覇だ!

取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事