フランスでサポーターがピッチに乱入して選手を襲撃! 試合は中止で、選手らは「恥ずべきこと」と憤慨…

2017年04月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

試合前のウォーミングアップ後と前半終了後にそれは起こった…

写真はELでピッチが観客で埋め尽くされた場面。極上のエンターテイメントが披露されるはずの舞台が、フランスでは避難場、乱闘の舞台となってしまった……。 (C) Getty Images

 4月16日(現地時間)、リーグアンの第33節バスチア対リヨン戦で、サポーターが数度にわたってピッチに乱入し、ハーフタイムで試合が中止になるという事態が発生した。(『ESPN』より)
 
 バスチアのホーム、スタッド・アルマン・チェザーリでの一戦、試合前のウォーミングアップ中にバスチア・サポーターがピッチに侵入し、リヨンの選手を襲撃。いったんは落ち着き、約1時間遅れで試合は始まったが、ハーフタイムに再びサポーターが乱入したため、試合中止が決定された。
 
 LFP(フランス・プロリーグ連盟)は「ウォーミングアップ中の事件の後、試合を決行することとしたが、もしその後にどんな些細な騒ぎでも起これば、その時点で中止することとなっていた。ハーフタイムに起きたことをLFPは非難する」との声明を発表している。
 
 リヨンはツイッターの公式アカウントで、「バチスアのファンがピッチに乱入し、ウォーミングアップを終えようとしていたリヨンの選手を襲った」とニュースをアップした後、詳細を随時伝えている。
 
「バスチアのサポーターがボールを掴み、(マテュー・)ゴルジュランと(メンフィス・)デパイを襲い、彼らはその場にうずくまっていた。選手、スタッフともに大きくショックを受け、彼らはロッカールームに戻ると、もうピッチに戻りたくないと語っていた」
 
『L’Equipe』の記者は「多くのサポーターがリヨンの選手にボールをぶつけながら、彼らを押し倒していた。30年間取材してきて、こんな場面を見たことは一度もなかった」と語っている。
 
 さらに前半終了後の騒動について、リヨンは「再びバチスア・サポーターは乱入して暴れ、アントニー・ロペスは彼らに罵られた」と状況を説明した。
 
 この試合に出場しなかったリヨンの点取り屋アレクサンドル・ラカゼットやコランタン・トリソは自身のツイッターで「恥ずべきことだ!」と記し、ブルーノ・ジェネジオ監督は「悲惨な光景だ。我々は人々に喜びを与えるために、ここにいるというのに……」と語った。
 
 先週金曜日のヨーロッパリーグ(EL)準々決勝、リヨン対ベジクタシュ戦でも、スタンドで暴動が起きて観客がピッチに逃げ込み、試合開始が遅れるという事態が起こったが、短期間のうちに再びフランスで愚行は繰り返された。
 
 バスチアはこの件で、重い処分を下される可能性があるが、これまでにも人種差別行為やスタンドにモノを投下するなど、たびたび問題を起こしている一部サポーターには、今後も悩まされそうである。
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