ポルトの会長が謝罪した、ハンドボールの試合におけるファンのチャントとは?

2017年04月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

サッカーと同じライバル関係が存在するベンフィカ戦でのこと…

ライバル相手に熱くなるのは理解できるが……。写真はチャンピオンズ・リーグのポルト対レスター戦前、飛行機事故の犠牲者たちへの黙祷。 (C) Getty Images

 ポルトガルの名門クラブ、ポルトは総合スポーツであり、強豪サッカーチームだけでなく、バスケットボール、水泳、ボクシングなど、様々な競技のチームを所有している。
 
 ハンドボール・チームのそのひとつであるが、4月12日、宿敵相手の試合でファンがヒートアップして発した野次で、クラブの会長が謝罪する事態となった。(『ESPN』より)
 
 対戦相手はベンフィカ。サッカーと同じく激しいライバル関係が存在するそのカードで、ポルトのファンたちは、このようなチャントを叫んでしまった。
 
「お前らベンフィカが、シャペコエンセの飛行機に乗れば良かったのに」
 
"シャペコエンセの飛行機"とは、言うまでもなく昨年11月、ブラジルのクラブ、シャペコエンセがコパ・スダメリカーナ決勝の第1レグを戦うためコロンビアのメデジンに移動する際、チャーター機が墜落して、乗員・乗客77人のうち71名の死者を出した事故のことである。
 
 世界中が衝撃を受けた悲劇を用いての野次は、シャペコエンセを侮辱するものとして(もちろんベンフィカに対しても敬意を欠く行為だ)、ポルトのジョルジュ・ヌーノ・ピント・ダ・コスタ会長はシャペコエンセに対し、謝罪の書簡を送った。
 
 自クラブの、異なる競技のファンが犯した不適切な行為を詫びた会長は、さらにこの書簡のなかで、現在、再建に向けて尽力しているシャペコエンセに援助を申し出たという。
 
 この愚行がきっかけになって、今後、両クラブに良い関係が生まれることになるだろうか。
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