【なでしこジャパン】「FWは結果がすべて」。急成長を遂げる田中美南のゴールへの渇望

2017年04月10日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

高倉監督も「落ち着いてプレーができるようになった」と評価。

コスタリカ戦で、代表では約4年ぶりとなるゴール。これをきっかけにさらなる飛躍を遂げたい。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[キリンチャレンジカップ]日本女子代表3-0コスタリカ女子代表/4月9日/熊本県民総合運動公園陸上競技場
 
 74分、上野真実からの低く速いクロスに冷静に合わせネットを揺らす――田中美南が代表デビューとなった2013年のアルガルベカップのノルウェー戦以来、約4年ぶりのゴールを決めた。
 
「FWは結果がすべて。そのなかで動き出しの質にこだわって、起点にもなっていきたいというのもあったんですけど、なによりチームのために点を取りたいという想いがあった。課題はたくさんありますけど、とりあえず1点取れたのは良かった」
 
 なかなか結果が出ない状況に焦りやもどかしさもあっただろう。試合後、久しぶりの得点に嬉しさを滲ませた。
 
 ここ2年の田中の成長は目覚ましい。所属の日テレ・ベレーザでは15年シーズンに14得点。昨年は18ゴールを挙げなでしこリーグ1部の得点王に輝いている。
 
 なでしこジャパンの高倉麻子監督は、試合後、田中について「今日は意欲的にボールを引き出す動きをしていて、うまく収めて、そこからまた自分が出ていく――という仕事をずっと集中してやっていた。以前はボールが来ると慌ててしまってミスをしてしまうことも多かったんですけど、経験を積むなかで自信がついてきたのか、落ち着いてプレーができるようになった」と評価した。
 
 それでも、この指揮官は「1点決めましたけど、ほかにも何点分かチャンスがあった。本人も、まだまだやらなきゃいけないことが多いことを認識している。まだまだ伸びていくと思います」とさらなる進化に期待している。
 
 実際、田中も、「個人的にもっと結果を出していきたい」と、ゴールを渇望する。
 
 プレーに落ち着きが生まれ、いまや日本屈指のストライカーに成長した田中が、なでしこジャパンの新エース候補に名乗りを挙げる。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)

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