「神からGKに指名された」ドンナルンマを先輩が大絶賛! 退団説ではミランに警報…

2017年04月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

当時のミハイロビッチ監督に太鼓判を押した。

昨シーズンのホーム最終戦では、引退するアッビアーティ(左)と後を受け継いだドンナルンマ(右)が抱擁を交わした。(C)Getty Images

 2015年10月25日、弱冠16歳のジャンルイジ・ドンナルンマが名門ミランのゴールマウスに立った時、世界は驚きをもってそれを伝えた。だが、このときベンチに座っていたクリスティアン・アッビアーティは、20歳以上も歳が離れた若者にそれだけの価値があると確信していたようだ。
 
 昨シーズンのミランでは当初、ベテランのディエゴ・ロペス(現エスパニョール)が正守護神を務めていた。しかし、この元スペイン代表GKのパフォーマンスに不満を覚えたシニシャ・ミハイロビッチ監督(現トリノ指揮官)が、サッスオーロ戦でドンナルンマを抜擢。チャンスをつかんだ超逸材はそのままレギュラーの座を奪い、以降の飛躍は周知の通りだ。
 
 ただ、さすがにミハイロビッチ監督も16歳の抜擢に迷いがあったようだ。アッビアーティはイタリア『fanpage.it』のインタビューで、「監督はジージョ(ドンナルンマの愛称)の起用に絶対の確信を持っていなかった」と明かしている。
 
 しかし、先輩アッビアーティは「監督に大丈夫だと伝えた」と、ドンナルンマに太鼓判を押したという。
 
「彼のポテンシャルを確信していた。何より頭がしっかりしており、すごく謙虚で、フィジカルの強さ、天性の素質がある。神様が天から見て、『お前はGKをやれ』と言ったんだと思う」
 
 一方で、大先輩は「若さ(現在18歳)を考えれば(成長の)余地はまだたくさんある」ともコメント。実際、4月2日のペスカーラ戦でも簡単ではないボールだったとはいえ、バックパスの処理を誤ってオウンゴールを献上している。「このままであり続け、今と同じ情熱と意欲を持ち続けてもらいたい」と後輩に発破をかけている。

【ハイライト動画】痛恨のOGでミランがドロー。本田は出番なし|ペスカーラ 1-1 ミラン
 
 クラブ売却を巡るゴタゴタもあり、ミランは2018年6月で満了するドンナルンマの契約の延長に漕ぎ着けられていない。その隙を突いてこのスーパーGKを獲得しようと、ユベントスをはじめ、バルセロナ、レアル・マドリー、マンチェスター・U、マンチェスター・C、チェルシーは策を練っている。
 
 アッビアーティも「何かに勝てるというしっかりしたプロジェクトがクラブになければ、(退団の可能性があるのは)普通のことだ。どんな選手にも国内リーグやチャンピオンズ・リーグで勝ちたいという野心があると思う。クラブの目標次第だ」と、古巣に警鐘を鳴らした。
 
 その古巣ミランは近年、低迷が続いている。だが、昨夏に現役引退したアッビアーティは、「(環境は)良くなった。ミラネッロ(練習場)に相応しくないと思う人たちはもういなくなったと思う」と、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督率いる現チームに期待を寄せている。
 
「団結したグループだと思う。それがなければ、結果を出すのは難しい。今シーズンのミランは結果を残している。イタリア・スーパーカップ(昨年末)も制した。若手による土台があり、良くなる一方のはずだ」
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