“似てない”C・ロナウド銅像に制作者が反論 「そういう問題ではない!」

2017年03月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

「キリストでさえ、全ての人々を喜ばせることはできない」――

人々の反応は期待したものとは違ったかもしれないが、抜群のインパクトを放ったということでは、制作者の狙い通りになったと言える!? (C) Getty Images

 クリスチアーノ・ロナウドの故郷マデイラ島の空港に彼の名が冠せられることになり、そこに彼の銅像が設置されることになったものの、それがあまりに似ていないということで、世界レベルで大きな話題となったのは、以前にもお伝えした通りだ。

 これらの声に対して、銅像を制作した彫刻家が反論している。(『Globo Esporte』より)

「ギリシャ人とトロイアの人々を同時に喜ばせることは不可能だ。イエス・キリストでさえ、全ての人々を喜ばせることはできない」

 そう語ったのは、制作者のエマヌエル・サントスさんで、多くの人々が指摘した銅像の「似てなさ」については、「そういう単純な話ではない。これは好き嫌いの問題だ」と主張している。

「私は偉大な芸術家の仕事を見ながら、その姿勢を受け継いできた。(この世界で)最も大事なのは、どれだけのインパクトを生み出せるか、なのだ。他とは違う何かを創造する時、そこには新たな可能性が生まれるものだ」

 似てる似てないの問題ではなく、あくまでもひとつの芸術作品であると強調したサントスさん。もちろん、この銅像の制作にあたって、十分な準備を怠ることはなかったという。

「インターネットなどからC・ロナウドの写真を多く集め、それらを参考にした。決して、1枚の写真だけを見て作ったわけではない。十分に調査をした上で、制作に取り掛かったんだ」

 芸術家からすれば、自分の大事な作品を嘲笑されては、黙っていることはできなかったようだ。

 当のC・ロナウド自身は、この銅像に対して文句を言うどころか、最高の名誉として感謝の言葉を述べている。サントスさんからすれば、C・ロナウドこそが芸術を理解している人間ということなのかもしれない。

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