クラブ事務所で銃口を向けられ…ケニア代表FWが恐怖体験の末に解雇される

2017年03月31日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

クラブハウスで突然、黒服の二人組に襲われる。

銃規制のない南アフリカだけ、今回の事件は氷山の一角に過ぎないのかもしれない……。(C)Getty Images

 ケニア代表選手が所属クラブの事務所で銃口を突き付けられるという、ショッキングな事件が南アフリカで起きた。3月29日にイギリス『BBC』が報じた。
 
 被害者であるクリフトン・ミヘソは、ケニア代表として14試合に出場し5ゴールという実績を残す有望な24歳のウイングだ。
 
 ミヘソは16年7月にケニアのAFCレオパルズから南アフリカのゴールデン・アローズに加入。新天地でもここまで11試合でプレーし、クラブの貴重な戦力として活躍していた。
 
 そんな平穏なサッカー人生に突然、悲劇が起きる。今年1月14日、南アフリカ南東部のダーバンにあるクラブ事務所でまさかの事態に遭うのだ。
 
「事務所に行ったらいきなり、CEOから契約解除の申し入れを受けた。あまりに突然のことで困惑したけど、代理人に電話を繋いで交渉を行なっていたんだ。そしたら、見たこともない黒いスーツの2人組が現われて、突然、銃を突き付けられたんだ。だから、僕は黙って契約解除の書類にサインせざるを得なかった。そして、その書類を持って彼らは出て行ってしまった」

 当時の状況をそう生々しく語ったミヘソはその後、ゴールデン・アローズに対して、補強禁止処分か、それに準ずるような制裁を求めてFIFAに提訴。さらに未払い分の2万2000ドル(約244万円)の賃金を支払うように要求したという。
 
 クラブ側は、ミヘソが語った事件の内容を否定し、その後はノーコメントを貫いているため、内部で何が起こったのかは明らかにされていない。
 
 事件から2か月が経つものの、いまだにミヘソの所属クラブは決まっていない。まだ24歳と若いだけに、この恐怖体験がトラウマにならなければいいのだが……。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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