今度こそ本当に実現? 「チャイナ・ミラン」誕生は4月14日!

2017年03月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

買収が完了すれば新戦力獲得へ。あのオーバメヤンもターゲット。

再び始まった買収へのカウントダウン。本当に実現するのか、疑わしいと見る者も多いが……。長く続いたベルルスコーニ&ガッリアーニ体制は今度こそ、終焉を迎えるのだろうか。写真は2015年の時のもの。 (C) Getty Images

 これまでの経緯を考えれば、楽観はできない。だが、順調にいけば、ミランの中国資本への身売りは現地時間4月14日に実現することになる。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙などイタリア各メディアが、25日付けで報じている。
 
 ミランの親会社「フィニンベスト」は昨年夏、ヨンホン・リー氏を中心とする中国資本グループと7億4000万ユーロ(約890億円)でクラブを売却することに合意した。
 
 そのうち2億2000万ユーロ(約264億円)は債務の引き受け。夏に1億ユーロ(約120億円)、昨年末にさらに1億ユーロの手付金が支払われ、今月3日に株式売却の完了(クロージング)に至る予定だった。
 
 だが、2月末になって、残額の支払いが間に合わないことが発覚。クロージングは再び延期となり、買収のための持ち株会社「シノ・ヨーロッパ・スポーツ(SES)」は再び、手付金を支払わなければならない事態となった。
 
 報道によると、フィニンベストの口座にはすでに5000万ユーロ(約60億円)の新たな手付金が入金されている。これで手付金の総額は2億5000万ユーロ(約300億円)となり、クロージングに必要な額は、今シーズンの運営資金の補填分を合わせて3億5000万ユーロ(約420億円)となった。
 
 そして25日、ヨンホン・リー氏は、4月14日のクロージングに向け、この買収に必要な資金の調達の見通しが立ったと発表。また、SESに代わって「ロッソネーリ・スポーツ・インベストメント・ルックス」というオフショア企業が買収手続きを進めることも明らかにした。
 
 これまで報じられていた投資家たちの撤退により、SESは事実上消滅したかたちだが、ヨンホン・リー氏による買収取引は存続したということだ。26日付けのガゼッタ紙は、アメリカのヘッジファンド「エリオット」の協力により、資金調達の見通しが立ったと伝えている。
 
 同紙は、クロージングが成立する前提で、新体制がヴィンチェンツォ・モンテッラ監督の続投や守護神ジャンルイジ・ドンナルンマとの契約延長に動くとも報じた。
 
 また、昨夏も獲得を狙ったビジャレアルのDFマテオ・ムサッキオの獲得に向け、マルコ・ファッソーネ新CEO候補が先週、選手の代理人と会談したという。他にも、ドルトムントのFWピエール=エメリク・オーバメヤンやラツィオのFWケイタ・バルデ・ディアオも候補と伝えられている。
 
 ただ、全てはクロージングが正式に実現してからの話だ。今度こそ、ついに「チャイナ・ミラン」が実現するのか。約3週間後の動きが注目される。
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