L・エンリケやベリッソなど11人が今夏で契約満了! 去就が注目されるリーガの指揮官たち

2017年03月23日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ベリッソはバルベルデとともにバルサの新監督候補に。

初挑戦の欧州で結果と内容を両立させ、高い評価を獲得しているベリッソ。今夏のステップアップが噂される。(C)Getty Images

 2017年夏は、リーガ・エスパニョーラの"監督市場"が騒がしくなるかもしれない。先ごろ、6月で切れるバルセロナとの契約を延長しないと表明したルイス・エンリケをはじめ、今夏で契約満了を迎える指揮官が11人もいるのだ。

 そのなかでL・エンリケ同様に退任の道を選びそうなのが、ラス・パルマスのキケ・セティエンだ。現地報道によれば契約延長に動く気配はなく、クラブ側もすでに新監督招聘に向けて動き出しているという。一昨夏に昇格したチームをトップリーグで十分戦えるまでに育て上げた実績を考えれば、1ランク上のクラブから声がかかっても不思議はない。

 エドゥアルド・ベリッソもポジティブなイメージを残している。14年7月からセルタを率いるこのアルゼンチン人指揮官は、初挑戦の欧州で就任1年目からチームに高い組織力を植え付け、着実に成長させてきた。その手腕は高く評価されており、13年夏の就任以来、アスレティック・ビルバオで結果と内容を両立させてきたエルネスト・バルベルデとともに、バルセロナの新監督候補と謳われている。

 昇格1年目のアラベスで辣腕を発揮しているのが、マウリシオ・ペジェグリーノだ。十分とは言えない戦力で中位を維持しているのみならず、コパ・デル・レイではクラブ史上初の決勝進出に導いた。本人は続投に前向きなようだが、複数の有力クラブから熱視線が注がれているとの噂も……。

 ここ2シーズンのエイバル健闘の功労者であるホセ・ルイス・メンディリバルは、留任の可能性が報じられている。実際、昨シーズンは終盤に入って契約を延長している。2月に就任するや、降格の危機に瀕していたチームを瞬く間に上昇気流に乗せたペペ・メルも、残留の線が濃い。契約には延長オプションが盛り込まれており、このまま残留に導けば、それを行使すると目されている。

 ビジャレアルと単年契約を結んでいるフラン・エスクリバは、前任者マルセリーノ・ガルシア・トラルのサッカーを巧みに踏襲し、ここまで5位と及第点の出来。ヨーロッパリーグ出場権を獲得(6位以内)できるか否かが、去就を左右しそうだ。

 一方、お役御免となりそうなのがスポルティング・ヒホンのルビ、オサスナのペタル・ヴァシリエビッチ、そしてバレンシアのボロの3人だろう。

 降格圏に沈むチームの再建を託され1月に迎えられたルビは、いまだ浮上のきっかけをつかめておらず、ヴァシリエビッチはフロントからの転任で、暫定監督の域を出ない。チェーザレ・プランデッリの辞任により1月にシーズン2度目の登板を命じられたボロは、クラブ側が大物指揮官の招聘を画策しているとされ、続投の可能性は高くないだろう。

 残る9人のうち7人は18年夏まで、2人は19年夏まで契約を残している。とはいえ、いつ更迭されてもおかしくないのが監督という職業だ。逆に、契約を残して引き抜かれるケースも多い。いずれにしても、少なくないリーガの指揮官が今夏に注目を浴びるのは間違いなさそうだ。
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