ウディネーゼMFの「神対応」。ユニホームを略奪された少年に心温まる申し出

2017年03月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

ユニホームを見事にキャッチした少年だったが……。

 悲しい思いをした少年に笑顔を取り戻してほしかったに違いない。現地時間3月21日、『スカイ・スポーツ』など各メディアが、ウディネーゼに所属するアイスランド代表MFのエミル・ハルフレッドソンの「神対応」を報じている。
 
 19日のパレルモ戦で4-1と快勝したウディネーゼ。フル出場したハルフレッドソンが試合後、スタンドの観客に向けてユニホームを投げ入れると、クラスメートと観戦に来ていた小学生の子どもがこれを見事にキャッチした。
 
 だが、喜んだ少年は一瞬のうちに失意のどん底へと突き落とされる。なんと近くにいた大人が、少年の手からユニホームを奪い取ってしまったのだ。愛するチームの選手のシャツを手に入れ、有頂天になっていた子どもはさぞ落胆したに違いない。
 
 翌日、生徒たちにそのときの様子を作文で書かせた小学校の先生は、ユニホームを奪われた少年の気持ちが詰まった文章を読んで立ち上がった。作文の一部をフェイスブックに掲載したのだ。この投稿はインターネット上で話題となり、地元のテレビ局にも取り上げられた。
 
 すると、この一件はアイスランド代表に合流中のハルフレッドソンの耳にも届く。大人の卑劣な行為が許せなかったのだろう。すぐにクラブに連絡してユニホームを手配。さらに、代表からチームに再合流したのち、その少年に会って直接プレゼントしたいと申し出たのだ。
 
 ウディネーゼもすぐに小学校の先生に連絡を取り、クラブオフィスで少年がハルフレッドソンと面会できるように段取りを整えた。先生はフェイスブックで「ユニホームが届くことになった」と報告し、関係者やウディネーゼに謝意を表わしている。
 
 将来ある子どもたちに夢を与えるのも、サッカー選手やクラブの仕事のひとつだ。ハルフレッドソンとウディネーゼのおかげで、少年はハッピーエンドを迎える。一方、非道な振る舞いをした大人は、この結末から仁義を学ぶべきだろう。
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