【C大阪】ユン監督は清武の代表招集に不安。「残念」に思う理由は…

2017年03月19日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「代表に行って良い影響を及ぼしてくれるのであれば、良いとは思うが…」

清武は鳥栖戦ではゴールを演出も、攻撃に絡めず〝消える″時間も少なくなかった。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ4節]C大阪1-0鳥栖/3月18日(土)/金鳥スタ
 
「いつも良い話ばかりをしていますけど、今日は少し悪い話をします」
 
 勝利を収めたJ1・4節の鳥栖戦後、ある選手について訊かれたC大阪のユン・ジョンファン監督はそう切り出した。

【C大阪 1-0 鳥栖 PHOTO】山村のゴールでセレッソ大阪が勝利!
 
 ロシア・ワールドカップのアジア最終予選のUAE戦(3月23日)とタイ戦(3月28日)に臨む日本代表に選出された清武弘嗣についてだ。
 
「身体がちゃんと作られておらず、まだコンディションが100パーセントまで上がってきていない。それが代表に行って良い影響を及ぼしてくれるのであれば、良いとは思うが、もう少しコンディションを上げられればと残念に思っている」(ユン・ジョンファン監督)
 
 今季、スペインの名門・セビージャからC大阪に電撃的に復帰した清武だが、右のでん部から右大腿部にかけての違和感により2節の浦和戦までは欠場。3節の札幌戦ではフル出場したものの、本調子ではない様子だった。
 
 そして、4節の鳥栖戦では4-2-3-1の右サイドハーフで先発出場。71分にCKから絶妙なクロスを供給して決勝点を演出したが、目立ったのはその瞬間くらい。ほとんどの時間でパスミスを繰り返し、36分にはクロスをふかすなど、〝らしくない″プレーを連発した。依然としてトップフォームとは程遠い状態にあるのは明らかだ。
 
 日本代表のハリルホジッチ監督は清武の招集について「怪我などもあり、トップコンディションではないが、彼の質と経験値を考慮し今回リストに載せた。我々にとって有益な選手だと思う」と、調子は万全ではないことを前提としつつも、その意図を語った。
 
 たしかに、清武はヨーロッパで5年間プレーをした実力者で、能力に疑いの余地はない。しかしユン・ジョンファン監督が「残念」と語ったように、現状のパフォーマンスを見る限り、不安が残る。
 
〝手負い″の清武は代表チームにプラスをもたらせるのか。この代表活動が清武自身にとって有益なものになれば良いが……。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
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