「クラブで控えの選手は代表入りの資格なし」モロッコ代表主将の心意気に本田と長友は何を思う?

2017年03月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

「適切な選手たちのポストを奪うのは不当」と語ったベナティアに本田は何を思うか?

控えに甘んじる状況下で、国の背負って戦うことはできないと招集を辞退したベナティア。このモロッコ代表キャプテンの言葉に日本代表の本田は何を思うだろうか? (C) Getty Images

 所属クラブで出場機会を手にすることができていなければ、母国の代表としてプレーする資格はない――。ユベントスに所属するモロッコ代表DFのメディ・ベナティアが現地時間3月15日、自身のフェイスブックで代表辞退を表明した。
 
 モロッコ・サッカー連盟は3月14日、ブルキナファソ、チュニジアと対戦する今月の国際親善試合に向けた招集メンバーを発表。同代表でキャプテンマークを巻くベナティアも、当然のようにリストに名を連ねた。
 
 とはいえベナティアは、バイエルンからユーベに加入した今シーズン、レオナルド・ボヌッチ、アンドレア・バルザーリ、ジョルジョ・キエッリーニの「BBC」トリオ、さらに若手のダニエレ・ルガーニも成長中と、CBの激しいポジション争いに苦しみ、セリエAでの出場が10試合とプレー機会に恵まれていない。
 
 そこでベナティアは、「クラブでの状況に進展があるまで、次の代表合流を諦めることを決めた」と発表。国に対する想いから、苦渋の決断だったとしたうえで、次のように述べた。
 
「僕はクラブで(レギュラーの座を)手にしていない。だから、代表で自分が求めるほどの競争力がないんだ。出場時間が少ないのに、代表は僕を選出して信頼を示してくれた。でも、今の自分が代表でプレーし、もっと適切な選手たちのポストを奪うのは、不当だと思う。僕はキャプテンだけど、だからといってルールに勝ることはない」
 
 ベナティアは代表から引退するのではなく、「必要とされればもちろん応じる」とコメント。国を代表することを名誉に感じることに変わりはないとし、「クラブでもっとプレーできるように全力を尽くす」と努力を誓っている。
 
 このモロッコ代表キャプテン以上にセリエAで出場機会に恵まれないなかで、日本代表に招集されたミランの本田圭佑とインテルの長友佑都は、チームと仲間のために自ら辞退する道を選んだベナティアの心意気をどう思うのだろうか……?
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