今度は股抜きの醜態…マンCのブラーボに「不合格」と非難が集中!

2017年03月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

リネカーはツイッター上で皮肉を。

守護神としての絶対的かつ圧倒的な存在感をもはや失われているブラーボ。足下のスキルはプレミアリーグの中では高いが、それ以前にGKにとってもっとも大事なセーブ能力に疑問符が付けられている。 (C) Getty Images

 マンチェスター・シティに所属するチリ代表GKのクラウディオ・ブラーボが、またしても批判に晒されている。
 
 今夏にジョゼップ・グアルディオラ新監督たっての希望でバルセロナから引き抜かれながらも、被枠内シュート数に対するセーブ率の悪さから、2月に入ってウィリー・カバジェロに正GKの座を明け渡す。いわばカップ戦要員となっていたブラーボは、現地時間3月1日に行なわれたFAカップ5回戦(再戦)のハッダーズフィールド(英2部)戦に先発で出場した。
 
 チームはセルヒオ・アグエロの2ゴールなどで5-1と完勝したが、先制点を献上した際のブラーボの対応が、英国中で失笑を買った。
 
 7分、元マンチェスター・CのFWハリー・バンのシュートに反応しきれずに股間を通され、ネットを揺らされた。これがハッダーズフィールドにとってファーストシュートだった。
 
 その後は大きなミスがなかったブラーボに対して、指揮官のグアルディオラは「クラウディオのプレーは良かった。彼はビルドアップで我々を助け、継続性をもたらしてくれた」と称賛したが、英紙『デイリー・メール』をはじめとする地元メディアはそのプレーを酷評した。
 
 デイリー・メール紙は、ブラーボが移籍してきてから出場した25試合で13失点とクリーンシートが少なく、さらに直近58回の被シュートに対して27失点を喫していることを指摘。「彼は『不合格』と言えるだろう。ここ最近のミスは彼の欠陥を露呈するものばかりだ」と糾弾した。
 
 また、ブラーボに対しては識者たちも辛口な評価を下している。
 
 元イングランド代表FWで、現在は『BBC』で解説者を務めているガリー・リネカーは、先の試合でブラーボが初めてシュートを止めた際に、「速報:クラウディオ・ブラーボがセーブした」と皮肉めいたツイートをすれば、リネカーの同業者でもあるアラン・シアラーは、「ブラーボはもっと上手くやれるはずだ。身体の正面に来たシュート、ましてや股下を通されるのはあってはならない」と嘆いた。
 
 バンのシュートはフリーで放たれたもので、対応が難しいという情状酌量の余地はある。しかし、シアラーの指摘する通り、正面の向かってきたシュートを止められないのは、GKとしての能力に疑問符が付けられても仕方がない。
 
 しかし、グアルディオラ監督は「マンチェスター・Cの守護神は誰になるのか?」という質問には、「私はウィリーとクラウディオにとても満足している」と、トリノにレンタル中である元守護神、ジョー・ハートの復帰を否定するようなコメントを残している。
 
 グアルディオラ監督はバルセロナ時代にビクトール・バルデス、バイエルン時代にマヌエル・ノイアーという世界トップクラスの足技を持つ守護神に恵まれ、最後尾からビルドアップする攻撃サッカーを実現してきた。ブラーボのパス能力はたしかに両者と遜色ないものの、識者やメディアの批判の通りGKにとって最も大事なセーブ能力が心許ない。

 とはいえ、カバジェロはシュートストップ能力こそブラーボを上回るものの、足技がせいぜい水準レベル。指揮官の悩みは今後も尽きないか……。
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