【名古屋】瑞穂のピッチに舞い戻った玉田圭司。前半のみのプレーも「幸せだった」

2017年02月27日 本田健介(サッカーダイジェスト)

J1&J2通算400試合出場も達成。

開幕戦に先発出場した玉田。その高いテクニックは錆びついていない。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

[J2リーグ開幕戦]名古屋 2-0 岡山/2月26日/パロ瑞穂
 
 岡山との開幕戦、名古屋のスタメン表のなかには、かつてのエースの名前が記されていた。
 
 「28番 玉田圭司」
 
 チームの黄金期を支えた技巧派ストライカーの約3年ぶりの帰還である。加えて玉田にとってはJ1とJ2を通じて計400試合目となる節目のゲームともなった。試合前にその名がコールされると、サポーターからは盛大な歓声が飛んだ。
 
 2シャドーの一角に入った玉田は試合開始直後からポジションに捉われず、自由に動き回ってボールを引き出す。結局はハーフタイムでベンチに下がることになったが、繊細なボールタッチと変幻自在のドリブルは、攻撃のアクセントになっていた。
 
 印象深い一戦を終え、本人は「時間は短かったですし、自分は様子見で終わっちゃった感じです」と、複雑な表情を浮かべる。
 
 ただ久々に名古屋のユニホームを身に纏い、慣れ親しんだ瑞穂のピッチに再び立てたことは感慨深かったようだ。
 
「気持ち良かったです。(自分の)チャントも気持ちを入れて歌ってくれましたし、嬉しかった。こういう雰囲気のなかでやれるのはすごく幸せなことでした」
 
 36歳で迎えた今季は、この日のように限定的な出場が増えるのかもしれない。それでも、プレーヤーとしてまた新たな一歩を踏み出したのは確かだ。
 
「(チームの戦い方も含めて)これからという感じ。まあ楽しみです」
 
 そう笑顔でスタジアムを後にした姿からは、静かな闘志が感じられた。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
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