マルディーニが誕生間近の“チャイナ・ミラン”を疑問視…ただ「サッカー界に戻るなら必ずミラン」

2017年02月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

「私はますます自分の選択に確信を持っている」と苦言。

チャイナ・ミランに疑問を呈したマルディーニ。昨年10月に新体制入閣を断った際から考えは変わってないという。(C)Getty Images

 ミランのひとつの歴史に終止符が打たれる瞬間まで、ついに1週間を切った。「チャイナ・ミラン」の誕生がいよいよ間近に迫っているのだ。だが、クラブのレジェンドであるパオロ・マルディーニは、今でも新生ミランに対する疑問を拭えないようだ。
 
 現地時間3月3日までに予定されているクラブ株式売却取引の完了(クロージング)が済み次第、ミランは31年にわたるシルビオ・ベルルスコーニ時代が終焉し、中国投資グループを新オーナーに迎える。
 
 CEO兼ゼネラルディレクターとスポーツディレクターに内定しているマルコ・ファッソーネとマッシミリアーノ・ミラベッリが補強に向けて精力的に動くなど、すでに動き出している新生ミランへの期待は小さくない。
 
 しかし、中国投資グループの素性がいまだオフィシャルになっていないこともあり、チャイナ・ミラン誕生に懐疑的な見方を示す人々もいる。新経営陣からの入閣の誘いを断ったマルディーニもそのひとりだ。
 
 マルディーニは昨年10月、「勝者のチームとなるための条件が揃っていない」と、新経営陣からのオファーを断ったことを明かした。技術部門の責任者(テクニカルディレクター)として入閣を打診されたが、自身に決定権がないことを問題視。新生ミランを売り出すための「顔」として扱われることに反発したのだ。
 
 イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙によると、そのマルディーニ氏は2月25日、『Rai Sports』のインタビューでクロージングが近いことについて問われ、「私はますます(入閣の誘いを蹴った)自分の選択に確信を持っている。クロージングまで1週間だが、疑問は変わらない」と述べた。
 
 とはいえ、ミランの身売りはもはや秒読み段階。昨夏の基本合意後、正式調印は何度も延期を繰り返してきたが、今回こそは決まる見込みなのだ。ベルルスコーニ名誉会長も先日、街中でサポーターに慰留された際に「もうすべて決まったんだ」と答えるなど、"白旗"を上げている。
 
 生まれ変わるミランに、マルディーニが首脳陣として加わることは今後もないのだろうか。2009年の現役引退以降、現場から遠ざかっているレジェンドは、現時点でサッカー界への復帰は予定していないとしつつ、「いつになるかは知らないが、戻るのであれば、そのときは必ずミラン」とも述べているが……。
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