【磐田】中村俊輔に憧れてきた松本昌也。ユース代表で10番を背負った逸材の決意

2017年02月23日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

両足から強烈なキックを放つ新世代型のアタッカー。開幕・C大阪戦のキーマンになるか?

ニューイヤーカップでは複数のポジションでプレー。ポスト直撃の強烈な左足のミドルを放って観客を驚かせた。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ 1節] セレッソ大阪 × ジュビロ磐田
2月25日15:00/ヤンマースタジアム
 
 J1リーグは2月25日に開幕を迎える。注目カードのひとつが、清武弘嗣が復帰したC大阪と、中村俊輔が加わった磐田の対戦だ。コンディションがまだ万全ではない清武は欠場する可能性が高く、一方の中村の先発が濃厚だと言われる。

 その一戦で磐田の鍵を握りそうなのが、今季、大分から加入したMF松本昌也だ。世代別の日本代表で背番号10を着けた22歳の若武者である。
 
 開幕戦は、スタメン、ベンチスタート、ベンチ外……いずれの可能性もある。ただ、その能力の高さはすでに実証済みだ。2月11日のニューイヤーカップの鹿児島戦では右サイドハーフで途中出場し、カットインからポスト直撃の強烈な左足のシュートを放ち、観る者を感嘆させた。

 他にも身体を張っての確実なボールキープ、敵陣を切り裂く鋭い縦パスなど、高い次元のプレーを披露。名波監督からも早い段階から評価を得ていた。
 
 その松本にとって、「ボールを蹴り出して物心がついた時、バリバリで活躍していた選手」という憧れの存在だったのが、中村俊輔だ。今季、磐田で同じユニホームを着てプレーすることになった。
 
 松本は大分時代の2013年に18歳でJ1デビューした時、中村と対戦している。当時の印象は鮮烈だったと言う。
 
「相手との駆け引き、そのなかでの正確な判断、そういった面の次元が高くて、対戦した時、まったくボールを奪えませんでした。それにボールの置き方や持ち方といったところまで、学べるところは、たくさんあると思います」

 そして昨年のうちに一足先に磐田入りが決まっていた松本は、日本の『10番の代名詞』と言える中村とチームメイトになれたことを、素直に喜ぶ。

「僕らの年代にとって、憧れの存在ですから。こうして移籍しなければ、一緒にプレーできる機会なんて、あり得ませんでした。盗めるところは、どんどん盗んでいきたいです」
 
  年の差は16歳。胸を借りて、挑む覚悟だ。とはいえ、遠慮するつもりはまったくない――。
 

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