2017高校サッカー界の目玉、安藤瑞季が見せた真骨頂「スペインの選手も露骨に嫌がっていた」

2017年02月19日 川端暁彦

高校選抜入りは寝耳に水の一報だった。

スペインでひと皮むけて帰ってきた安藤。J選抜戦では後半から登場し、チーム4点目をマークした。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

[NEXT GENERATION MATCH U-18]日本高校選抜4-0 U-18 Jリーグ選抜/2017年2月18日/日産スタジアム
 
 日本高校サッカー選抜とU-18 Jリーグ選抜が対戦した「NEXT GENERATION MATCH」。その高校選抜のメンバー入りを、FW安藤瑞希(長崎総科大附/2年)はスペインで知った。実を言うと「俺、選ばれてたんだ!」という、寝耳に水の選出だったそうである。
 
 スペインにいたのは、U-18日本代表の一員として現地で開催された『コパ・デル・アトレティコ』に出場していたため。カナリア諸島、ベルギー、スペインのU-18代表と対戦した日本は3戦全勝で大会を制覇。到着当初は日本をなめているような雰囲気があったという現地の雰囲気を一変させた。

【PHOTO】 日本高校選抜vsU-18 Jリーグ選抜を彩った好タレントたち
 
 安藤自身はカナリア諸島戦で途中出場ながら終了間際に劇的な決勝点を決め、以降はベルギー戦、スペイン戦と、連続でスタメン出場。アグレッシブなプレーを披露し、代表チームの秋葉忠宏コーチや木村浩吉団長から「ザ・高校サッカーという感じの今どき珍しいタイプの選手」「スペインの選手も露骨に嫌がっていた」と賞賛される活躍を見せた。安藤自身も「得意とするプレーが通用して自信になった」という遠征を経て、ひと回り大きくなっての帰国だった。
 
 そして、今回の高校選抜である。「先週まで一緒にやっていた頼りになる仲間たちがみんな敵になっていた」と苦笑するように、対戦する機会を得たJ選抜の主力はDF橋岡大樹(浦和レッズユース/2年)ら代表の僚友たちだった。だが、安藤の真骨頂は恐れ知らずの勇猛果敢さであり、この日もそれは健在。ハーフタイムを挟んで後半開始から登場すると、怯むことなく敵陣に突っ込んでいった。
 

次ページ岡崎を彷彿させる怖いもの知らずのド根性ストライカー。

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