【元日本代表GKコーチ】日本の守護神、スペインでの乾と柴崎、リーガ展望を語り尽くす!

2017年02月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

リーガ優勝争いの行方を展望!

スペイン代表GKとしても活躍したリカルド・ロペス氏が、リーガの注目ポイントについて語った。 写真:WOWOW

 昨年7月まで日本代表GKコーチを務めていたリカルド・ロペス氏は、現役時代はスペイン代表GKとして2002年の日韓ワールドカップのメンバーに選出され、また、クラブでもマンチェスター・ユナイテッドやアトレティコ・マドリード、オサスナでプレーした。
 
 現在はアーセナル・サッカースクール市川のテクニカルディレクターを務め、「自分のサッカー人生で得たものを、現代サッカーの目線から日本の子どもたちに伝えていきたい」と精力的に活動中だ。
 
 そんな同氏が『WOWOW』のインタビューで、リーガ・エスパニョーラやワールドカップ最終予選を戦う日本代表、さらに市川での活動について語った。
 
―――◆―――◆―――
 
――あなたは現在、スペインを離れて日本で子どもたちを教えています。
 
リカルド・ロペス(以下:ロペス):まず、私は日本が大好きなんだ。日本の生活や気候も過ごしやすいし、環境も良い。スペインで指導者の勉強をしている時に、「良い監督になるには子どもたちを1回は指導しないといけない」と言われました。ハイレベルな場所で監督をやる時が来るまでは、ゆっくりとやっていきます。
 
――アーセナル・サッカースクール市川ではどんなことに取り組んでおられますか?
 
ロペス:いろいろ変えることはあります。今は小さなことから変えています。日本にはまだ足りないところが多くあります。
 
 例えば、子どもたちが着替えるためにロッカールームを使うということも日本ではあまりない。サッカーの道具を大切にするとか、服装だったりと些細な部分を変えています。
 
 技術的な面では、ヨーロッパの最新スタイルのサッカーを取り入れています。できるだけボールを早く奪う、ボールを長くキープするといったところです。それに試合に向けて、練習ではしっかりとちゃんとしたメニューを予め準備します。週末に訪れる真剣勝負に向けて、実戦に近い練習をします。
 
――リーガ・エスパニョーラも後半戦に入りました。よくご覧になられていますか?
 
ロペス:スペインの1部から3部まで全部気にかけています。なので、毎週月曜日に結果をチェックするのは楽しみですよ。しっかりと把握するようにしています。Jリーグの開幕も楽しみですね。
 
――今後、リーガの優勝争いなどシーズンをどのように展望しますか?
 
ロペス:未消化試合を2つ残していますが、レアル・マドリーが長く首位に立ち、バルセロナはちょっと躓きました。クラシコ(レアル・マドリーとバルサの直接対決)がまだ残っていますが、次はレアルの本拠地サンチャゴ・ベルナベウでの試合なので、それを考えるとレアル・マドリーが有利でしょう。
 
 それにバルセロナは、リーガ、チャンピオンズ・リーグ、コパ・デル・レイと3つのタイトル獲得の可能性を残しています。それに比べ、レアル・マドリーはコパ・デル・レイですでに敗れており、カレンダー的にもバルセロナほどではない。優勝候補を選べと言われたらレアル・マドリーですね。
 
――2強以外に注目しているチームはありますか?
 
ロペス:アトレティコ・マドリーのサッカーは好きですね。勇気のあるプレーをしますし、ここ数年はリーガでもヨーロッパの大会でも常に優勝争いに絡んでいます。ただ、僕のいたチーム、オサスナが現在最下位なのは残念です。心配しています。
 
――リーガ・エスパニョーラのGKで気になる選手はいますか?
 
ロペス:若い選手がけっこう出てきていますね。セビージャのセルヒオ・リコもハイレベルです。良いチームにいて、大きなコンペティション(大会)にも出て、色々なことを学んでいます。体型的にもいいので、今後何年かすればさらに偉大なGKになると思います。

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