【名古屋】広州恒大戦で佐藤寿人が意地の一発 1-6惨敗には「上に行くためには話にならない」と愛ある喝

2017年02月07日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「収穫のあるゲームでした」

試合は1-6と惨敗に終わったが、佐藤は高い決定力を披露。チーム唯一の得点を奪った。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 2月4日から沖縄でキャンプを行なっている名古屋は7日、中国の広州恒大と練習試合を行ない、1-6で敗れた。唯一のゴールを奪った佐藤寿人は次のように試合を振り返る。
 
「久しぶりに90分をやってきつかったですが、練習試合でも悔しいですし、全員で(この悔しさを)共有したい。収穫のあるゲームでした」
 
 1月24日から2月1日までのタイキャンプでは、チェンマイFC、チェンライ・ユナイテッドとの練習試合はこなしたが、広州恒大戦は国内では初の本格的なゲームとなった。なおかつオフには大量の選手を入れ替え、風間八宏新監督の下で再スタートを切った現状を考えれば、結果よりも次につながる課題を得られた面の方が大きいのだろう。
 
 その点は佐藤も「ミスをしないことはもちろんですが、(目指しているサッカーは)簡単なことをやろうとしているわけではないので、ミスをしたあとにどう振る舞えるか。サッカーにはミスがつきものだし、逆にミスがなければトライをしていないということ。そこを全員でどう取り戻せるかが大事」と、チームの現状を語る。
 
 風間監督の考えを咀嚼し、目に見える形へと作り上げていく。その作業は今後も続いていく。名古屋が本来いるべき場所に戻るための道のりは始まったばかりだ。

 もっとも、佐藤の目標はすこぶる高い。
 
「自分たちは後々こういう相手と戦うことを考えていかなくちゃいけない。こういうチームに負けているようじゃ話にならない。単に広州恒大が強かったから(負けた)と思っているのならサッカーを止めた方が良いと思うし、もっとレベルの高い相手にも勝っていかなくちゃいけない。覚悟をもって全員がやらなくちゃいけない。
 
(今日は)全員が相手のプレッシャーを必要以上に感じていたが、判断をもっと早くすることと、技術をしっかりすることでそこは感じなくなると思う。相手はレアルではないし、本来はやれなくちゃダメ。良いチームだとは思いますが、ビビッているようじゃダメ。互角に戦って勝っていけるようにならないとダメ。そこは自分も含めて全員でやらなくちゃいけません」
 
 新加入ながらキャプテンに就任した頼れる男はそう力強い言葉を残してスタジアムを後にした。チームそして選手たちが今後、どのような進化を見せるのか見ものだ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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